寂蓮法師(藤原定長) 百人一首の意味と解説「村雨の 露もまだひぬ 真木の葉に 霧立ちのぼる 秋の夕暮れ」

八代古今後撰拾遺後拾遺金葉詞花千載新古今百人一首六歌仙枕詞動詞

小倉百人一首、87番札についての説明ページです。読み札(絵札)は「フリガナ付き」、取り札は「ひらがな書き」の共に縦書き。縦横比率も実物そっくりの札で百人一首を紹介します。品詞分解も大きな字と縦書きで読みやすく。

百人一首 87番 「村雨の 露もまだひぬ 真木の葉に」

作者 寂蓮法師について

• 「じゃくれんほうし」
• 藤原定長ふじわらのさだなが
• 1139?年-1202年。
• 藤原俊成(83番)の甥。
• 新古今和歌集の撰者のひとり。

歌の解説

新古今集秋下 – 491

• ひらがな：むらさめの つゆもまたひぬ まきのはに きりたちのほる あきのゆふくれ
• 現代仮名遣い(読み方)：むらさめの つゆもまだひぬ まきのはに きりたちのぼる あきのゆうぐれ
• 漢字書き：村雨の 露もまだひぬ 槙の葉に 霧立ちのぼる 秋の夕暮れ
• 現代語訳：にわか雨の霧もまだ乾かぬうち、真木の葉に霧が立ち上っている、秋の夕暮れ。
• 意味と解説：秋にあって、紅葉を描かず、一年中、緑の真木の葉を詠った。秋の夕暮れというい表現から、寂しさが伝わってくる。
• 「村雨」はにわか雨のこと。急に降って、すぐにやむ雨。
• 「ひぬ」は「干る」の未然形に「ず」の連体形「ぬ」がついたもの。
• 「真木」の「ま」はまっすぐなの意味で、特に檜を指すが、常緑樹全般も意味する。
• 同じ霧でも、春は「霞」、秋は「霧」と使い分けられた。
• 寂蓮はこの歌のほかに三夕として知られる「寂しさはその色としもなかりけり真木たつ山の秋の夕暮れ」(新古今秋上361)がある。

品詞分解

体言止め

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• 百人一首としては、「む」始まりが１札の一枚札、一字決まりある。

百人一首 言の葉データベース