sayとtellの違いと正しい使い方
sayとtellの違いをイラストで解説

sayとtellの違いについて
| 用途 | say | tell |
|---|---|---|
| 品詞 | 動詞 | 動詞 |
| 基本的な文型パターン |
say + 言葉(内容) He said we could do it. (彼は私たちはそれができると言った) say to + 人(人に〜と言う) |
tell + 人 + 言葉(内容) She told me about her birthday gift. (彼女は私に誕生日プレゼントのことを教えてくれた) tell + 人 + to do(人に〜するよう指示する) |
| 「人」を直接後ろに置けるか | × (say me とは絶対に言えない) |
〇 (原則、後ろに「誰に」を表す人が必須) |
| 言葉のニュアンスと焦点 | 「言葉を発すること」そのもの、または「セリフ(内容)」に焦点がある | 情報を「人に伝えること」、または「中身のあるメッセージ」に焦点がある |
| 物語、秘密、嘘、時間を伝えるとき | × |
tell a story(物語を話す) tell a lie(嘘をつく) |
| ニュアンスの核心 |
声に出して言葉を「言う」「発言する」(相手が聞いていなくても使える) |
メッセージや情報を特定の人に「伝える」「教える」(相手が必須) |
日本語ではどちらも「言う」「話す」と訳されがちな "say" と "tell" ですが、ネイティブの頭の中では「言葉そのものに注目しているか」、それとも「情報を人に届けることに注目しているか」で明確に区別されています。
「say」は、口から言葉を発すること、または「〜というセリフを言う」という内容そのものに焦点を当てる単語です。極端に言えば、目の前に聞き手がいない独り言でも使えます。
「tell」は、ある情報やメッセージを「特定の人に教える、伝える」という、コミュニケーションのキャッチボールに焦点を当てる単語です。そのため、原則として後ろに「伝える相手(人)」を直接置く必要があります。
「言葉の内容・セリフ」をそのまま表す「say」
「say」の関心は「どんな言葉を発したか」にあります。そのため、漫画の吹き出しに入るようなセリフや、直接話した内容が後ろに続きます。文法的な最大の注意点は、"say + 人" の形には絶対にできないということです。「彼に言った」と相手を指定したい場合は、必ず "say to him" と `to` を挟む必要があります。
- He said, "I'm tired," and left the room.
(彼は「疲れた」と言って、部屋を出て行った)
→ 直接的なセリフをそのまま描写する、まさに say の典型的な使い方です。 - What did you say? I couldn't hear you.
(今なんて言ったの? 聞こえなかったよ)
→ 相手が発した「言葉(中身)」が何だったのかを尋ねています。 - The sign says "No Parking."
(看板に「駐車禁止」と書いてある[言っている])
→ 人だけでなく、看板、手紙、本などに「〜と書いてある、〜と示している」と言いたいときにも say がよく使われます。
「人」に情報やメッセージを届ける「tell」
「tell」の関心は「誰かに情報を移動させること」にあります。そのため、文法的には "tell + 人 + 内容"(第4文型) の形をとるのが基本で、`tell me` や `tell him` のように、動詞のすぐ後ろに人が来ます。また、単に言葉を発するだけでなく、「教える」「指示する」「識別する」といった、意味のあるメッセージを伝えるニュアンスを含みます。
- Could you tell me how to get to the station?
(駅への行き方を教えて[伝えて]いただけますか?)
→ 道案内という「情報」を私(me)に届けてほしい、というニュアンスです。この場合の tell は「教える(inform)」に近い意味になります。 - My boss told me to finish the report by 5 p.m.
(上司は私に、午後5時までにレポートを終わらせるように言った[指示した])
→ "tell + 人 + to do" の形で、「人に〜するように命令する・指示する」という強いニュアンスの表現になります。 - It's hard to tell the difference between the twins.
(その双子の違いを見分けるのは難しい)
→ 情報を整理して頭で理解することから派生して、tell には「見分ける、区別する、わかる」という意味もあります。
似た表現との違い(speak, talk)
「言う・話す」のグループには、さらに「speak」や「talk」という極めて重要な2語が存在します。
- speak((音を出して)話す、言語を操る)
内容よりも「声を出す、言語を使う」という物理的な動作に焦点があります。また、大勢の前でするスピーチや、少し硬い公式なやり取りにも使われます。
She can speak three languages fluently.
(彼女は3つの言語を流暢に話すことができる) - talk((双方向で)おしゃべりする、語り合う)
「speak」が一方通行のニュアンスを含めるのに対し、「talk」は2人以上の人がキャッチボールをしながらワイワイおしゃべりをする、カジュアルなコミュニケーションを表します。
We talked about our travel plans for hours.
(私たちは旅行の計画について何時間も語り合った)
イディオムとしての「say」と「tell」
日常会話や海外ドラマ、ビジネスシーンの表現をより豊かにする、知っていると一目置かれる定番フレーズです。
- To say the least
(控えめに言っても、言うまでもなく)
→ 実際はもっとすごい(またはもっとひどい)状況であるけれど、「これでも表現をかなり控えめに言っている方だよ」と強調を添える大人のクッションフレーズです。
The new movie was disappointing, to say the least.
(その新作映画は、控えめに言ってもガッカリな出来だった) - You can say that again!
(全くその通り!、同感だよ!)
→ 直訳すると「あなたはそれをもう一度言うことができる」。相手の言った意見に対して、「本当にその通りだから、もう1回言ってもいいくらい同意するよ!」という、強い共感を表すカジュアルな定番の相槌です。
"It's freezing outside." "You can say that again!"
(「外は凍えるほど寒いね」「本当にその通り!」) - Never tell a soul
(誰にも言うな、絶対に秘密にしてくれ)
→ 直訳すると「(生きた人間の)魂(soul)に一切伝えるな」。`Don't tell anyone` よりもさらに強く、「墓場まで持って行ってくれ」というレベルで強い秘密保持を約束させるドラマチックな表現です。
I'm planning a surprise party for her, so never tell a soul.
(彼女へのサプライズパーティーを計画しているから、絶対に誰にも言わないでね)