仮定法過去と仮定法現在の違い – 英語の文法トラブルシューティング No.025

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仮定法過去と仮定法現在の違い

この記事で学ぶこと

  1. 仮定法過去は、現実とは異なる「今」や「現在」の仮定
    現実には起こり得ない仮定を表現する
  2. 仮定法現在は、現実にはまだ起こっていない未来の状況を仮定
    要求や提案などで、起こり得ないことではない

英語には「仮定法」と呼ばれる文法があります。これは、現実では起こっていない状況や、もし何かが違っていたらどうなっていたかを仮定して表現するために使われます。仮定法には「仮定法過去」と「仮定法現在」の2つがあり、それぞれ異なる場面で使われます。この記事では、これら2つの仮定法の違いと使い分け方について詳しく解説します。

仮定法過去とは?

仮定法過去は、現実とは異なる「今」や「現在」の仮定を表します。この場合、動詞は過去形を使いますが、実際には「今」の出来事について仮定しています。

仮定法過去の使い方

  • If I were you, I would go to the party.(もし私があなたなら、そのパーティーに行くでしょう。)
  • If he had more time, he could finish the project.(もし彼にもっと時間があれば、そのプロジェクトを終えることができるでしょう。)
  • If I knew the answer, I would tell you.(もし答えを知っていれば、あなたに教えます。)

これらの例では、現実とは異なる状況を仮定しています。たとえば、「If I were you(もし私があなたなら)」は現実には起こり得ない仮定を示しています。

「過去は変えられないことと同じように、現実に起こりえないこと」、だから過去形を用いるというイメージで覚えるとよいでしょう。

仮定法現在とは?

仮定法現在は、現実にはまだ起こっていない未来の状況を仮定するために使われます。主に要求や提案、希望などを表す場合に使われることが多く、動詞の形は原形になります。

仮定法現在の使い方

  • It is important that she be here on time.(彼女が時間通りにここにいることが重要です。)
  • I suggest that he take the test again.(彼が再びテストを受けることを提案します。)
  • The doctor recommended that she rest for a few days.(医者は彼女に数日間休むことを勧めました。)

仮定法現在は「be」「take」のように、主節が命令や提案を含む場合に動詞が原形(現在形)になるのが特徴です。これは、まだ実際には行われていない未来の行動について仮定している表現です。

仮定法過去と仮定法現在の違い

仮定法過去は、現実とは異なる「今」や「現在」を仮定して使いますが、仮定法現在は未来の出来事や状況を仮定して使います。以下の表で、両者の違いを整理しました。

種類 説明 例文
仮定法過去 現実とは異なる現在や過去の状況を仮定する

If I were rich, I would travel the world.

(もし私が裕福だったら、世界を旅するでしょう。)

仮定法現在 未来に対する要求や提案、希望を表現する

The teacher suggested that he study more.

(先生は彼にもっと勉強するように提案しました。)

仮定法過去のよくある間違い

仮定法過去を使う際、よくある間違いは「If I was」や「If he was」といった形を使ってしまうことです。仮定法過去では、主語が「I」や「he」の場合でも「were」を使います。

間違いの例

  • : If I was rich, I would travel.(wasの代わりにwereを使います。)
  • : If I were rich, I would travel.(もし私が裕福だったら、旅行するでしょう。)

仮定法現在のよくある間違い

仮定法現在の間違いとしてよくあるのは、主節の動詞が提案や要求を表す場合でも、従属節で動詞の原形を使わないことです。提案や要求の場合、動詞は必ず原形を使います。

間違いの例

  • : The manager suggested that he studies harder.(動詞「studies」ではなく「study」を使うべきです。)
  • : The manager suggested that he study harder.(マネージャーは彼にもっと勉強するよう提案しました。)

例文集

ここでは、仮定法過去と仮定法現在を使った例文を5つ紹介します。各例文には解説と訳文をつけていますので、実際の使い方を確認してください。これらの例文はTOEIC対策にもなるものです。

  • If I were taller, I could play basketball better.

    解説: 仮定法過去を使って、現実とは異なる仮定を表現しています。

    訳文: もし私がもっと背が高ければ、バスケットボールがもっと上手にできるでしょう。

  • It is essential that he be present at the meeting.

    解説: 仮定法現在を使って、未来の予定について提案しています。

    訳文: 彼が会議に出席することが不可欠です。

  • If I had known the answer, I would have told you.

    解説: 仮定法過去を使い、過去の事実とは異なる仮定を表現しています。

    訳文: もし答えを知っていたら、あなたに教えていたでしょう。

  • The coach insisted that the players practice every day.

    解説: 仮定法現在を使って、要求や提案を表現しています。

    訳文: コーチは選手たちが毎日練習するよう主張しました。

  • If he were here, we would start the meeting now.

    解説: 仮定法過去を使って、現実とは異なる仮定を示しています。

    訳文: もし彼がここにいたら、今すぐ会議を始めるでしょう。