時間を表す動名詞とto不定詞の違い:begin と start の使い方
この記事で学ぶこと
- (時間を表す)動名詞が進行中の動作、to不定詞はこれから始まる動作を示す
英語には「begin to do」と「begin doing」のように、動名詞とto不定詞のどちらかを目的語に取る動詞がいくつかあります。特に「begin」と「start」は、そのどちらも使える動詞としてよく知られていますが、それぞれのニュアンスには微妙な違いがあります。この記事では「begin to do」と「begin doing」の違いを解説し、その使い方を整理します。
動名詞を使った場合のニュアンス
「begin doing」のように、動名詞を使うときは、すでに始めた行動を強調するニュアンスがあります。つまり、動作がすでに進行中であることを示します。
- 例: She began reading a book.(彼女は本を読み始めた。)
- 例: They started working on the project.(彼らはプロジェクトに取り掛かり始めた。)
このように、動名詞を使うと、その動作が始まり、進行中であることが強調されます。
to不定詞を使った場合のニュアンス
一方で、「begin to do」のようにto不定詞を使う場合、動作がまだ始まっていないか、始まったばかりであることを示します。行動が計画や未来の段階であることを示唆することが多いです。
- 例: She began to read a book.(彼女は本を読もうとし始めた。)
- 例: They started to work on the project.(彼らはプロジェクトに取り掛かろうとし始めた。)
to不定詞は、まだ始まっていない、あるいは開始時点にある動作を表すのに使われます。
begin と start の使い方を整理
「begin」と「start」はどちらも、動名詞やto不定詞を目的語に取ることができますが、使われる文脈やニュアンスによって異なる効果があります。動名詞は既に進行中の動作を強調し、to不定詞は動作が始まろうとしている段階を示します。
形態 | 例文 | ニュアンス |
---|---|---|
動名詞 | She began reading a book. | 既に動作が始まっている。 |
to不定詞 | She began to read a book. | 動作がこれから始まる、または始めたばかり。 |
例文集
ここでは、動名詞とto不定詞を使った「begin」や「start」の例文を5つ紹介します。各例文には解説と訳文をつけているので、実際の使い方を確認してください。
- She began reading the report.
解説: 「began reading」は動名詞を使い、既に読み始めていることを強調しています。
訳文: 彼女は報告書を読み始めました。
- They started to discuss the issue.
解説: 「started to discuss」はto不定詞を使い、これから議論を始めようとしていることを示しています。
訳文: 彼らはその問題について話し合い始めました。
- He began writing his essay.
解説: 動名詞「writing」を使って、すでにエッセイを書き始めたことを示しています。
訳文: 彼はエッセイを書き始めました。
- We started to prepare for the event.
解説: to不定詞「to prepare」を使って、これから準備を始めることを表しています。
訳文: 私たちはそのイベントの準備を始めました。
- She began practicing the piano.
解説: 動名詞「practicing」を使って、既にピアノの練習を始めていることを示しています。
訳文: 彼女はピアノの練習を始めました。