八代古今後撰拾遺後拾遺金葉詞花千載新古今百人一首六歌仙枕詞動詞
在原業平
「ありわらのなりひら」。825年から880年。伊勢物語の主人公のモデル。在原元方は孫。六歌仙、三十六歌仙。
百人一首 17番
古今集-294-秋歌下 ちはやぶる 神世もきかず 竜田川 唐紅に 水くくるとは
古今和歌集
53-春歌上 世の中に 絶えて桜の なかりせば 春の心は のどけからまし
63-春歌上 今日こずは 明日は雪とぞ 降りなまし 消えずはありとも 花と見ましや
133-春歌下 濡れつつぞ しひて折りつる 年の内に 春はいくかも あらじと思へば
268-秋歌下 植ゑし植ゑば 秋なき時や 咲かざらむ 花こそ散らめ 根さへ枯れめや
294-秋歌下 ちはやぶる 神世もきかず 竜田川 唐紅に 水くくるとは
349-賀歌 桜花 散りかひくもれ 老いらくの 来むと言ふなる 道まがふがに
410-羇旅歌 唐衣 きつつなれにし つましあれば はるばるきぬる 旅をしぞ思ふ
411-羇旅歌 名にしおはば いざ言問はむ みやこ鳥 我が思ふ人は ありやなしやと
418-羇旅歌 かりくらし 七夕つめに 宿からむ 天の河原に 我はきにけり
476-恋歌一 見ずもあらず 見もせぬ人の 恋しくは あやなく今日や ながめくらさむ
616-恋歌三 起きもせず 寝もせで夜を 明かしては 春のものとて ながめくらしつ
618-恋歌三 浅みこそ 袖はひつらめ 涙川 身さへ流ると 聞かばたのまむ
622-恋歌三 秋の野に 笹わけし朝の 袖よりも あはでこし夜ぞ ひちまさりける
632-恋歌三 人知れぬ 我がかよひぢの 関守は よひよひごとに うちも寝ななむ
644-恋歌三 寝ぬる夜の 夢をはかなみ まどろめば いやはかなにも なりまさるかな
646-恋歌三 かきくらす 心の闇に 惑ひにき 夢うつつとは 世人さだめよ
705-恋歌四 かずかずに 思ひ思はず とひがたみ 身を知る雨は 降りぞまされる
707-恋歌四 おほぬさと 名にこそたてれ 流れても つひによる瀬は ありてふものを
747-恋歌五 月やあらぬ 春や昔の 春ならぬ 我が身ひとつは もとの身にして
785-恋歌五 行きかへり 空にのみして ふることは 我がゐる山の 風はやみなり
861-哀傷歌 つひにゆく 道とはかねて 聞きしかど 昨日今日とは 思はざりしを
868-雑歌上 紫の 色濃き時は めもはるに 野なる草木ぞ 別れざりける
871-雑歌上 大原や をしほの山も 今日こそは 神世のことも 思ひいづらめ
879-雑歌上 おほかたは 月をもめでじ これぞこの つもれば人の 老いとなるもの
884-雑歌上 あかなくに まだきも月の 隠るるか 山の端逃げて 入れずもあらなむ
901-雑歌上 世の中に さらぬ別れの なくもがな 千代もとなげく 人の子のため
923-雑歌上 ぬき乱る 人こそあるらし 白玉の まなくも散るか 袖のせばきに
969-雑歌下 今ぞ知る 苦しきものと 人待たむ 里をばかれず 問ふべかりけり
970-雑歌下 忘れては 夢かとぞ思ふ 思ひきや 雪踏みわけて 君を見むとは
971-雑歌下 年をへて 住みこし里を いでていなば いとど深草 野とやなりなむ
後撰和歌集
224-秋上 あき萩を色とる風は吹きぬとも心はかれし草はならねは
252-秋上 ゆく蛍雲のうへまていぬへくは秋風ふくと雁につけこせ
628-恋二 くれぬとてねてゆくへくもあらなくにたとるたとるもかへるまされり
891-恋五 伊勢の海に遊ふあまともなりにしか浪かきわけてみるめかつかむ
967-恋五 たのめつつあはて年ふるいつはりにこりぬ心を人はしらなん
1083-雑一 すみわひぬ今は限と山さとにつまきこるへきやともとめてむ
1125-雑二 たのまれぬうき世中を歎きつつ日かけにおふる身を如何せん
1231-雑三 大井河うかへる舟のかかり火にをくらの山も名のみなりけり
1244-雑三 なにはつをけふこそみつの浦ことにこれやこの世をうみわたる舟
1352-離別羈旅 いととしくすきゆく方のこひしきにうら山しくも帰る浪かな
拾遺和歌集
381-物名 つくしよりここまてくれとつともなしたちのをかはのはしのみそある
728-恋二 かからても有りにしものをしらゆきのひとひもふれはまさるわかこひ
1234-雑恋 そめ河をわたらん人のいかてかは色になるてふ事のなからん
後拾遺和歌集
なし
金葉和歌集
なし
詞花和歌集
なし
千載和歌集
なし
新古今和歌集
105-春下 在原業平 花にあかぬなけきはいつもせしかともけふのこよひににる時はなし
851-哀傷 在原業平 白玉かなにそと人のとひし時つゆとこたへてけなまし物を
903-羈旅 在原業平 しなのなるあさまのたけに立けふりをちこち人のみやはとかめね
994-恋一 在原業平 かすか野のわかむらさきのすり衣しのふのみたれかきりしられす
1080-恋一 在原業平 みるめかるかたやいつくそさほさしてわれにをしへよあまのつり舟
1151-恋三 在原業平 おもふにはしのふることそまけにけるあふにしかへはさもあらはあれ
1409-恋五 在原業平 いてていにしあとたにいまたかはらぬにたかかよひちと今はなるらん
1590-雑中 在原業平 あしのやのなたのしほやきいとまなみつけのをくしもささすきにけり
1616-雑中 在原業平 時しらぬ山はふしのねいつとてかかのこまたらに雪のふるらん