枕詞 「あさつゆの」和歌集 万葉集、古今、後撰、詞花、新古今から14首!

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あさつゆのの歌

「あさつゆの」は消、消え、命、わが身、おくの枕詞です。「朝露の」と書きます。

万葉集では、朝露はきえやすくはかないことから、消え、命、わがみなどにかかる。

古今以降(中古以降)においては朝露は草木におかれることから、おくにもかかる枕詞として用いられる。

「あさつゆの」の歌集ごとの数と割合

万葉 古今 後撰 拾遺 後拾 金葉 詞花 千載 新古
7 3 1 0 0 0 1 0 2
0.2 0.3 0.1 0 0 0 0.2 0 0.1
※上は歌の数、下は割合(パーセント)です
※カウントは枕詞、そのままの意味の両方をカウントしています

百人一首 17番

なし

万葉集

2巻-217 柿本人麻呂秋山の したへる妹 なよ竹の とをよる子らは いかさまに 思ひ居れか 栲縄の 長き命を 露こそば 朝に置きて 夕は 消ゆといへ 霧こそば 夕に立ちて 朝は 失すといへ 梓弓 音聞く我れも おほに見し こと悔しきを 敷栲の 手枕まきて 剣太刀 身に添へ寝けむ 若草の その嬬の子は 寂しみか 思ひて寝らむ 悔しみか 思ひ恋ふらむ 時ならず 過ぎにし子らが 朝露のごと 夕霧のごと

5巻-885 麻田陽春朝露の消やすき我が身他国に過ぎかてぬかも親の目を欲り

9巻-1804 田辺福麻呂歌集父母が 成しのまにまに 箸向ふ 弟の命は 朝露の 消やすき命 神の共 争ひかねて 葦原の 瑞穂の国に 家なみか また帰り来ぬ 遠つ国 黄泉の境に 延ふ蔦の おのが向き向き 天雲の 別れし行けば 闇夜なす 思ひ惑はひ 射ゆ鹿の 心を痛み 葦垣の 思ひ乱れて 春鳥の 哭のみ泣きつつ あぢさはふ 夜昼知らず かぎろひの 心燃えつつ 嘆く別れを

11巻-2689 朝露の消やすき我が身老いぬともまたをちかへり君をし待たむ

11巻-2691 かにかくに物は思はじ朝露の我が身ひとつは君がまにまに

12巻-3040 後つひに妹は逢はむと朝露の命は生けり恋は繁けど

13巻-3266 春されば 花咲ををり 秋づけば 丹のほにもみつ 味酒を 神奈備山の 帯にせる 明日香の川の 早き瀬に 生ふる玉藻の うち靡き 心は寄りて 朝露の 消なば消ぬべく 恋ひしくも しるくも逢へる 隠り妻かも

古今和歌集

375-離別 読人知らず 唐衣 たつ日は聞かじ 朝露の 置きてしゆけば けぬべきものを

641-恋三 読人知らず 郭公 夢かうつつか 朝露の おきて別れし 暁の声

842-哀傷 紀貫之 朝露の おくての山田 かりそめに うき世の中を 思ひぬるかな

後撰和歌集

720-恋三 在原行平 恋しきにきえかへりつつあさつゆのけさはおきゐん心地こそせね

拾遺和歌集

なし

後拾遺和歌集

なし

金葉和歌集

なし

詞花和歌集

72-夏 藤原顕季 種まきし我が撫子の花ざかりいく朝露の置きてみつらむ

千載和歌集

なし

新古今和歌集

1171-恋三 延喜 はかなくもあけにけるかなあさつゆのおきての後そきえまさりける

1172-恋三 更衣源周子 あさつゆのおきつるそらもおもほえすきえかへりつる心まとひに