伊勢大輔の和歌集 勅撰和歌集 八代集より。平安中期の貴族文化

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八代古今後撰拾遺後拾遺金葉詞花千載新古今百人一首六歌仙三十六歌仙枕詞動詞光る君へ

勅撰和歌集(八代集)に収録された伊勢大輔の和歌の一部を紹介します。

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    伊勢大輔の勅撰和歌集

    後拾遺和歌集

    32-春上 人はみな野辺の小松を引きにゆくけふの若菜は雪やつむらむ

    33-春上 卯づゑつきつままほしきは玉さかに君が飛火の若菜なりけり

    176-夏 卯の花のさけるかきねは白浪の立田の川のゐせきとぞみる

    188-夏 ききつともきかずともなくほととぎす心まどはす小夜のひとこゑ

    213-夏 けふもけふあやめもあやめ変らぬに宿こそありし宿とおぼえね

    234-夏 みなかみもあらぶる心あらじかし浪もなごしのみそぎしつれば

    276-秋上 さよふかく旅の空にてなくかりはおのが羽風や夜寒なるらん

    295-秋上 おきあかし見つつながむる萩の上の露ふきみだる秋の夜の風

    336-秋下 小夜更けてこころしてうつ声きけば急がぬ人もねられざりけり

    349-秋下 めもかれず見つつくらさん白菊の花より後の花しなければ

    368-秋下 秋の夜は山田のいほに稲妻の光のみこそもりあかしけれ

    442-賀 君みればちりもくもらでよろづ代のよはひをのみもます鏡かな

    580-哀傷 ふかさこそ藤のたもとはまさるらめ涙はおなじ色にこそしめ

    585-哀傷 別れにしその日ばかりは巡りきて生きもかへらぬ人ぞこひしき

    596-哀傷 思ひやるあはれなにはのうらさびて葦の浮き寝はさぞながれけむ

    670-恋二 けふくるる程待つだにも久しきにいかで心をかけてすぎけん

    717-恋三 みるめこそ近江のうみにかたからめ吹きだに通へ志賀の浦風

    1004-雑三 なきかずにおもひなしてやとはざらむまだ有明の月まつものを

    1028-雑三 思ふにもいふにもあまる事なれや衣の玉のあらはるる日は

    1074-雑四 いにしへにふり行く身こそ哀れなれ昔ながらの橋をみるにも

    1115-雑五 年つもるかしらの雪は大空のひかりにあたるけふぞうれしき

    1118-雑五 よにとよむ豊の禊をよそにして小鹽の山のみゆきをや見し

    1120-雑五 早く見し山井の水のうす氷うちとけざまはかはらざりけり

    1144-雑五 こも枕かりの旅寝にあかさばや入江の葦の一夜ばかりを

    1182-雑六 世をてらす月かくれにしさ夜中は哀れやみにや皆まどひけむ

    1184-雑六 つもるらむ塵をもいかではらはまし法にあふぎの風のうれしさ

    1191-雑六 ちる花を惜しまばとまれ世の中は心のほかのものとやはきく

    金葉和歌集

    58-春 百人一首 いにしへの奈良の都の八重桜けふここのへに匂ひぬるかな

    詞花和歌集

    29-春 いにしへの奈良のみやこの八重ざくらけふ九重ににほひぬるかな

    162-賀 めづらしくけふたちそむる鶴の子は千代のむつきをかさぬべきかな

    新古今和歌集

    227-夏 いかはかりたこのもすそもそほつらんくもまも見えぬころのさみたれ

    642-冬 ゆくさきはさよふけぬれとちとりなくさほのかはらはすきうかりけり

    723-賀 池水のよよにひさしくすみぬれは底の玉もも光みえけり

    1502-雑上 うき雲はたちかくせともひまもりてそらゆく月のみえもするかな

    1528-雑上 ありあけの月はかりこそかよひけれくる人なしのやとの庭にも

    1732-雑下 うれしさはわすれやはするしのふくさしのふる物を秋の夕くれ

    1974-釈教 けふはいととなみたにくれぬにしの山おもひいり日のかけをなかめて