枕詞 「くれたけの」の和歌集 古今、後撰、拾遺、後拾遺、金葉、千載、新古今から16首!

スポンサーリンク

八代古今後撰拾遺後拾遺金葉詞花千載新古今百人一首六歌仙三十六歌仙枕詞動詞光る君へ

スポンサーリンク

「くれたけの」の歌

「くれたけの」は節(ふし)、夜、むなしにかかる枕詞。「呉竹の」と書く。

呉竹は竹の一種。竹の節から、「ふし」となり、伏見、うきふしにもかかる。

節と節の間を節(よ)ともいうことから、夜、世にもかかる。

「くさまくら」の歌集ごとの数と割合

万葉 古今 後撰 拾遺 後拾 金葉 詞花 千載 新古
0 3 4 3 1 1 0 2 2
0 0.3 0.3 0.2 0.1 0.2 0 0.2 0.1
※上は歌の数、下は割合(パーセント)です
※カウントは枕詞、そのままの意味の両方をカウントしています

百人一首

なし

万葉集

なし

古今和歌集

958-雑下 読人知らず 世にふれば 言の葉しげき 呉竹の うき節ごとに うぐひすぞ鳴く

1002-雑体 紀貫之 ちはやぶる 神の御代より 呉竹の 世よにも絶えず 天彦の 音羽の山の 春霞 思ひ乱れて 五月雨の 空もとどろに 小夜ふけて 山郭公 鳴くごとに 誰も寝ざめて 唐錦 竜田の山の もみぢ葉を 見てのみしのぶ 神無月 時雨しぐれて 冬の夜の 庭もはだれに 降る雪の なほ消えかへり 年ごとに 時につけつつ あはれてふ ことを言ひつつ 君をのみ 千代にと祝ふ 世の人の 思ひするがの 富士の嶺の もゆる思ひも あかずして わかるる涙 藤衣 おれる心も 八千草の 言の葉ごとに すべらぎの おほせかしこみ まきまきの 中につくすと 伊勢の海の 浦のしほ貝 拾ひ集め 取れりとすれど 玉の緒の 短き心 思ひあへず なほあらたまの 年をへて 大宮にのみ 久方の 昼夜わかず つかふとて かへりみもせぬ 我が宿の しのぶ草おふる 板間あらみ ふる春雨の もりやしぬらむ

1003-雑体 壬生忠岑 呉竹の 世よのふること なかりせば いかほの沼の いかにして 思ふ心を のばへまし あはれむかしべ ありきてふ 人麿こそは うれしけれ 身はしもながら 言の葉を あまつ空まで 聞こえあげ 末の世までの あととなし 今もおほせの くだれるは 塵につげとや 塵の身に つもれることを とはるらむ これを思へば けだものの 雲に吠えけむ 心地して ちぢのなさけも 思ほえず ひとつ心ぞ ほこらしき かくはあれども 照る光 近きまもりの 身なりしを 誰かは秋の くる方に あざむきいでて み垣より とのへもる身の み垣もり をさをさしくも 思ほえず ここのかさねの 中にては 嵐の風も 聞かざりき 今は野山し 近ければ 春は霞に たなびかれ 夏は空蝉 鳴きくらし 秋は時雨に 袖をかし 冬は霜にぞ せめらるる かかるわびしき 身ながらに つもれる年を しるせれば いつつのむつに なりにけり これにそはれる わたくしの 老いの数さへ やよければ 身はいやしくて 年たかき ことの苦しさ 隠しつつ 長柄の橋の ながらへて 難波の浦に たつ浪の 浪のしわにや おぼほれむ さすがに命 惜しければ 越の国なる 白山の かしらは白く なりぬとも 音羽の滝の 音に聞く 老いず死なずの 薬もが 君が八千代を 若えつつ見む

後撰和歌集

54-春中 坂上是則 桜花けふよく見てむくれ竹のひとよのほとにちりもこそすれ

673-恋二 藤原清正 逢ふ事の世世をへたつるくれ竹のふしのかすなき恋もするかな

907-恋五 読人知らず ねになけは人わらへなりくれ竹の世にへぬをたにかちぬとおもはん

920-恋五 兼茂るのむすめ 思ふてふ事こそうけれくれ竹のよにふる人のいはぬなけれは

拾遺和歌集

804-恋三 読人知らず いかなりし時くれ竹のひと夜たにいたつらふしをくるしといふらん

805-恋三 読人知らず いかならんをりふしにかはくれ竹のよるはこひしき人にあひ見む

1323-哀傷 くれ竹のわか世はことに成りぬともねはたえせすもなかるへきかな

後拾遺和歌集

668-恋二 源定季 けふよりはとく呉竹の節ごとに夜はながかれと思ほゆるかな

金葉和歌集

605-雑下 読人知らず 呉竹のふし沈みぬる露の身もとふ言の葉におきぞゐらるる

詞花和歌集

なし

千載和歌集

464-冬 坂上明兼 くれ竹のをれふすおとのなかりせは夜ふかき雪をいかてしらまし

1228-釈教 藤原隆信 くれ竹のむなしととけることのははみよの仏のははとこそきけ

新古今和歌集

576-冬 藤原兼輔 しくれふるをとはすれともくれたけのなとよとともにいろもかはらぬ

673-冬 藤原有家 夢かよふみちさへたえぬくれ竹のふしみのさとの雪のしたをれ