STDEV、STDEV.S、STDEVP、STDEV.Pの違いと使い分け
膨大なデータの一部は、STDEV.S(STDEV)
原則は、STDEV.P(STDEVP) を用いる
Excelには標準偏差を計算するための関数が複数ありますが、それぞれの関数が適用されるシナリオは異なります。特に、STDEV、STDEV.S、STDEVP、およびSTDEV.Pはデータセットの種類に応じて使い分ける必要があります。この記事では、これらの関数の違いを明確にし、どのようなデータに対してどの関数を使用すべきかを解説します。
標準偏差とは?
標準偏差は、データがどれくらいばらついているかを示す指標です。標準偏差が大きいほどデータが広がっており、小さいほどデータが平均に近いことを意味します。Excelでは、標準偏差を計算する関数がいくつかあり、データの性質に応じて使い分ける必要があります。
STDEV、STDEV.S、STDEVP、STDEV.Pの違い
これらの関数は、データが母集団全体を表すものか、サンプルデータを表すものかに基づいて、計算方法が異なります。
STDEV と STDEV.S の違い
STDEVは、Excel 2007以前のバージョンで使用されていた関数で、現在ではSTDEV.Sに置き換えられています。しかし、両者は実際には同じ動作をします。どちらも標本(サンプル)データに対して標準偏差を計算する際に使用します。
STDEV.S関数は、サンプルデータを基にして標準偏差を計算します。サンプルデータとは、全体の母集団から一部を抽出したデータであり、母集団全体を代表するものではありません。標準偏差を計算する際、分母には「n-1」(サンプルサイズ – 1)が使用されます。これにより、サンプルから母集団に対する推定が行われ、より正確な標準偏差が求められます。
STDEVP と STDEV.P の違い
STDEVPは、Excel 2007以前のバージョンで使用されていた関数で、現在ではSTDEV.Pに置き換えられています。両者の動作は同じであり、母集団データに対して標準偏差を計算します。
STDEV.P関数は、母集団全体のデータを使用して標準偏差を計算します。母集団データとは、対象となる全体のデータが揃っている場合に使います。標準偏差を計算する際、分母には「n」(データ数)が使用されます。
どの関数を使うべきか?
それぞれの関数の使用は、データが母集団全体を表すか、標本(サンプル)データを表すかによって決まります。以下のガイドラインを参考にしてください。
1. 標本データ(サンプルデータ)の場合
データが母集団全体ではなく、一部のサンプルに過ぎない場合、標本データに基づいて標準偏差を計算する必要があります。この場合、STDEV.S(またはSTDEV)関数を使用します。サンプルから母集団を推定するため、分母に「n-1」を使用します。
例:視聴率調査、交通量調査など一部似すぎないデータを扱うとき
2. 母集団データの場合
データが母集団全体を代表している場合、母集団データに基づいて標準偏差を計算します。この場合、STDEV.P(またはSTDEVP)関数を使用します。母集団全体を対象に計算を行うため、分母に「n」を使用します。
例:試験の結果集計、営業成績など、すべてのデータを考慮するとき
まとめ
| 関数 | 使用対象 | 計算方法 |
|---|---|---|
| STDEV.S(またはSTDEV) | 標本データ(サンプル) | 分母に「n-1」を使用。サンプルデータに基づき標準偏差を計算。 |
| STDEV.P(またはSTDEVP) | 母集団データ | 分母に「n」を使用。母集団データに基づき標準偏差を計算。 |
使用例
サンプルデータに基づいて標準偏差を計算したい場合は、次のように入力します:
=STDEV.S(A1:A10)
母集団データに基づいて標準偏差を計算したい場合は、次のように入力します:
=STDEV.P(A1:A10)
結論
標準偏差を計算する際、データの性質に応じてSTDEV.SまたはSTDEV.Pを選択することが重要です。サンプルデータを使用する場合はSTDEV.S、母集団全体のデータを使用する場合はSTDEV.Pを使用するようにしましょう。