さくら和歌集 万葉集に収録された45首を紹介!

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八代古今後撰拾遺後拾遺金葉詞花千載新古今百人一首六歌仙三十六歌仙枕詞動詞光る君へ

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さくらの歌 万葉集

万葉集で歌われた桜の歌を紹介。

勅撰八代集(303首)のさくら

さくらの歌集ごとの数と割合

万葉 古今 後撰 拾遺 後拾 金葉 詞花 千載 新古
45 44 28 38 50 31 18 46 48
1 4.1 2.0 2.8 4.1 4.8 4.3 3.6 2.5
※上は歌の数、下は割合(パーセント)です

万葉集

3巻-257 鴨足人天降りつく 天の香具山 霞立つ 春に至れば 松風に 池波立ちて 花 木の暗茂に 沖辺には 鴨妻呼ばひ 辺つ辺に あぢ群騒き ももしきの 大宮人の 退り出て 遊ぶ船には 楫棹も なくて寂しも 漕ぐ人なしに

3巻-260 鴨足人天降りつく 神の香具山 うち靡く 春さり来れば 花 木の暗茂に 松風に 池波立ち 辺つ辺には あぢ群騒き 沖辺には 鴨妻呼ばひ ももしきの 大宮人の 退り出て 漕ぎける船は 棹楫も なくて寂しも 漕がむと思へど

3巻-271 高市黒人田へ鶴鳴き渡る年魚市潟潮干にけらし鶴鳴き渡る

5巻-829 張福子梅の花咲きて散りなば花継ぎて咲くべくなりにてあらずや

6巻-942 山部赤人あぢさはふ 妹が目離れて 敷栲の 枕もまかず 皮巻き 作れる船に 真楫貫き 我が漕ぎ来れば 淡路の 野島も過ぎ 印南嬬 辛荷の島の 島の際ゆ 我家を見れば 青山の そことも見えず 白雲も 千重になり来ぬ 漕ぎ廻むる 浦のことごと 行き隠る 島の崎々 隈も置かず 思ひぞ我が来る 旅の日長み

6巻-971 高橋虫麻呂白雲の 龍田の山の 露霜に 色づく時に うち越えて 旅行く君は 五百重山 い行きさくみ 敵守る 筑紫に至り 山のそき 野のそき見よと 伴の部を 班ち遣はし 山彦の 答へむ極み たにぐくの さ渡る極み 国形を 見したまひて 冬こもり 春さりゆかば 飛ぶ鳥の 早く来まさね 龍田道の 岡辺の道に 丹つつじの にほはむ時の 花 咲きなむ時に 山たづの 迎へ参ゐ出む 君が来まさば

6巻-1047 田辺福麻呂歌集やすみしし 我が大君の 高敷かす 大和の国は すめろきの 神の御代より 敷きませる 国にしあれば 生れまさむ 御子の継ぎ継ぎ 天の下 知らしまさむと 八百万 千年を兼ねて 定めけむ 奈良の都は かぎろひの 春にしなれば 春日山 御笠の野辺に 花 木の暗隠り 貌鳥は 間なくしば鳴く 露霜の 秋さり来れば 生駒山 飛火が岳に 萩の枝を しがらみ散らし さを鹿は 妻呼び響む 山見れば 山も見が欲し 里見れば 里も住みよし もののふの 八十伴の男の うちはへて 思へりしくは 天地の 寄り合ひの極み 万代に 栄えゆかむと 思へりし 大宮すらを 頼めりし 奈良の都を 新代の ことにしあれば 大君の 引きのまにまに 春花の うつろひ変り 群鳥の 朝立ち行けば さす竹の 大宮人の 踏み平し 通ひし道は 馬も行かず 人も行かねば 荒れにけるかも

7巻-1212 足代過ぎて糸鹿の山の花散らずもあらなむ帰り来るまで

8巻-1425 山部赤人あしひきの山花日並べてかく咲きたらばいたく恋ひめやも

8巻-1429 娘子らが かざしのために 風流士の かづらのためと 敷きませる 国のはたてに 咲きにける の花の にほひはもあなに

8巻-1430 去年の春逢へりし君に恋ひにてしの花は迎へけらしも

8巻-1440 河辺東人春雨のしくしく降るに高円の山のはいかにかあるらむ

8巻-1458 厚見王やどにあるの花は今もかも松風早み地に散るらむ

8巻-1459 久米女郎世間も常にしあらねばやどにあるの花の散れるころかも

9巻-1747 高橋虫麻呂歌集白雲の 龍田の山の 瀧の上の 小椋の嶺に 咲きををる の花は 山高み 風しやまねば 春雨の 継ぎてし降れば ほつ枝は 散り過ぎにけり 下枝に 残れる花は しましくは 散りな乱ひそ 草枕 旅行く君が 帰り来るまで

9巻-1749 高橋虫麻呂歌集白雲の 龍田の山を 夕暮れに うち越え行けば 瀧の上の の花は 咲きたるは 散り過ぎにけり ふふめるは 咲き継ぎぬべし こちごちの 花の盛りに あらずとも 君がみ行きは 今にしあるべし

9巻-1750 高橋虫麻呂歌集暇あらばなづさひ渡り向つ峰のの花も折らましものを

9巻-1751 高橋虫麻呂歌集島山を い行き廻れる 川沿ひの 岡辺の道ゆ 昨日こそ 我が越え来しか 一夜のみ 寝たりしからに 峰の上の の花は 瀧の瀬ゆ 散らひて流る 君が見む その日までには 山おろしの 風な吹きそと うち越えて 名に負へる杜に 風祭せな

9巻-1752 高橋虫麻呂歌集い行き逢ひの坂のふもとに咲きををるの花を見せむ子もがも

9巻-1776 石川君子絶等寸の山の峰の上の花咲かむ春へは君し偲はむ

10巻-1854 鴬の木伝ふ梅のうつろへばの花の時かたまけぬ

10巻-1855 花時は過ぎねど見る人の恋ふる盛りと今し散るらむ

10巻-1864 あしひきの山の際照らす花この春雨に散りゆかむかも

10巻-1866 雉鳴く高円の辺に花散りて流らふ見む人もがも

10巻-1867 阿保山のの花は今日もかも散り乱ふらむ見る人なしに

10巻-1869 春雨に争ひかねて我が宿のの花は咲きそめにけり

10巻-1870 春雨はいたくな降りそ花いまだ見なくに散らまく惜しも

10巻-1872 見わたせば春日の野辺に霞立ち咲きにほへるは花かも

10巻-1887 春日なる御笠の山に月も出でぬかも佐紀山に咲けるの花の見ゆべく

11巻-2617 あしひきの山戸を開け置きて我が待つ君を誰れか留むる

11巻-2687 麻の麻生の下草露しあれば明かしてい行け母は知るとも

12巻-3049 麻の麻生の下草早く生ひば妹が下紐解かずあらましを

12巻-3129 柿本人麻呂歌集花咲きかも散ると見るまでに誰れかもここに見えて散り行く

13巻-3305 物思はず 道行く行くも 青山を 振り放け見れば つつじ花 にほえ娘子 花 栄え娘子 汝れをぞも 我れに寄すといふ 我れをもぞ 汝れに寄すといふ 荒山も 人し寄すれば 寄そるとぞいふ 汝が心ゆめ

13巻-3309 柿本人麻呂歌集物思はず 道行く行くも 青山を 振り放け見れば つつじ花 にほえ娘子 花 栄え娘子 汝れをぞも 我れに寄すといふ 我れをぞも 汝れに寄すといふ 汝はいかに思ふや 思へこそ 年の八年を 切り髪の よち子を過ぎ 橘の ほつ枝をすぐり この川の 下にも長く 汝が心待て

16巻-3786 春さらばかざしにせむと我が思ひしの花は散りにけるかも (其一)

16巻-3787 妹が名に懸けたる花咲かば常にや恋ひむいや年のはに (其二)

17巻-3967 大伴池主山峽に咲けるをただ一目君に見せてば何をか思はむ

17巻-3970 大伴家持あしひきの山花一目だに君とし見てば我れ恋ひめやも

17巻-3973 大伴池主大君の 命畏み あしひきの 山野さはらず 天離る 鄙も治むる 大夫や なにか物思ふ あをによし 奈良道来通ふ 玉梓の 使絶えめや 隠り恋ひ 息づきわたり 下思に 嘆かふ我が背 いにしへゆ 言ひ継ぎくらし 世間は 数なきものぞ 慰むる こともあらむと 里人の 我れに告ぐらく 山びには 花散り 貌鳥の 間なくしば鳴く 春の野に すみれを摘むと 白栲の 袖折り返し 紅の 赤裳裾引き 娘子らは 思ひ乱れて 君待つと うら恋すなり 心ぐし いざ見に行かな ことはたなゆひ

18巻-4074 大伴池主花今ぞ盛りと人は言へど我れは寂しも君としあらねば

18巻-4077 大伴家持我が背子が古き垣内の花いまだ含めり一目見に来ね

19巻-4151 大伴家持今日のためと思ひて標しあしひきの峰の上のかく咲きにけり

20巻-4361 大伴家持花今盛りなり難波の海押し照る宮に聞こしめすなへ

20巻-4395 大伴家持龍田山見つつ越え来し花散りか過ぎなむ我が帰るとに