八代古今後撰拾遺後拾遺金葉詞花千載新古今百人一首六歌仙三十六歌仙枕詞動詞光る君へ
勅撰和歌集(八代集)に収録された花山天皇の和歌の一部を紹介します。崩御後に花山院と追号。読みは「かざんてんのう、若しくは、かさんてんのう」
花山院忠経は200年後、鎌倉時代の公卿であり別人。
花山天皇(花山院)の勅撰和歌集
後拾遺和歌集
128-春下 みちよへてなりけるものをなどてかは桃としもはた名づけそめけむ
441-賀 おもふこといまはなきかな撫子の花さくばかりなりぬとおもへば
503-羈旅 たびの空よはの煙とのぼりなばあまのもしほ火たくかとやみむ
522-羈旅 月影はたびの空とてかはらねどなほみやこのみこひしきやなぞ
1117-雑五 春来れどきえせぬものは年をへてかしらにつもる雪にぞありける
金葉和歌集
43-春 わが宿の桜なれども散るときは心にえこそまかせざりけれ
49-春 木のもとをすみかとすればおのづから花見る人になりぬべきかな
126-夏 宿ちかく花たちばなはほり植ゑじ昔を恋ふるつまとなりけり
168-秋 秋の夜の月に心はあくがれて雲ゐに物を思ふころかな
182-秋 こころみにほかの月をも見てしがな我が宿からのあはれなるかと
詞花和歌集
41-春 我が宿の桜なれども散るときは心にえこそまかせざりけれ
57-夏 今年だにまつ初こゑをほととぎす世にはふるさで我にきかせよ
70-夏 宿ちかく花たちばなはほりうゑじむかしをしのぶつまとなりけり
85-秋 たなばたに衣もぬぎてかすべきにゆゆしとやみむ墨染の袖
106-秋 秋の夜の月にこころのあくがれて雲ゐにものを思ふころかな
276-雑上 木のもとをすみかとすればをのづから花見る人となりぬべきかな
300-雑上 こころみにほかの月をも見てしがな我が宿からのあはれなるかと
331-雑上 世の中にふるかひもなき竹のこはわがつむ年をたてまつるなり
356-雑下 かくしつつ今はとならむ時にこそ悔しきことのかひもなからめ
千載和歌集
332-秋下 秋ふかくなりにけらしなきりきりすゆかのあたりにこゑきこゆなり
551-哀傷 うつつとも夢ともえこそわきはてねいつれの時をいつれとかせん
842-恋四 よそにては中中さてもありにしをうたて物おもふ昨日けふかな
1204-釈教 世の中はみなほとけなりおしなへていつれのものとわくそはかなき