VLOOKUPやXLOOKUPのエラーを回避するには?
ExcelでVLOOKUP
やXLOOKUP
を使用すると、検索対象が見つからない場合や、データ範囲に誤りがある場合にエラーが発生することがあります。特に、「#N/A」エラーが表示されると、シートの見た目が乱れたり、他の計算に影響を及ぼしたりする可能性があります。
このような問題を防ぐために、IFERROR
関数を活用すると、エラーが発生した際に適切な代替値を表示できるようになります。本記事では、IFERROR
を使用してVLOOKUPやXLOOKUPのエラーを回避し、検索結果を保護する方法について詳しく解説します。
IFERROR関数とは?
IFERROR
関数は、指定した数式がエラーを返した場合に、代わりに別の値を返すことができる関数です。
基本構文
=IFERROR(計算式, エラー時の代替値)
この関数は、計算式が正常に動作している場合はそのまま値を返し、エラーが発生した場合には指定した代替値を返します。
VLOOKUPのエラーを回避する
VLOOKUP
関数は、検索対象が見つからないと「#N/A」エラーを返します。これをIFERROR
を使って処理することで、エラーを防ぐことができます。
適用例
以下のようなデータがあり、「商品コード」に基づいて「価格」を取得するとします。
A | B | |
---|---|---|
1 | 商品コード | 価格 |
2 | A001 | 100 |
3 | A002 | 150 |
4 | A003 | 200 |
5 | =IFERROR(VLOOKUP(“A005”, A2:B4, 2, FALSE), “商品なし”) |
この場合、セルA5に以下の式を入力します。
=IFERROR(VLOOKUP("A005", A2:B4, 2, FALSE), "商品なし")
結果:「商品なし」
「A005」がリストに存在しないため、本来なら「#N/A」エラーになりますが、IFERRORを使うことで「商品なし」と表示されます。
XLOOKUPのエラーを回避する
XLOOKUP
関数は、検索値が見つからない場合、デフォルトで「#N/A」エラーを返しますが、IFERROR
を使うことで対処できます。
適用例
同じデータで、XLOOKUPを使って「商品コード」から「価格」を検索する場合を考えます。
A | B | |
---|---|---|
1 | 商品コード | 価格 |
2 | A001 | 100 |
3 | A002 | 150 |
4 | A003 | 200 |
5 | =IFERROR(XLOOKUP(“A005”, A2:A4, B2:B4), “商品なし”) |
この場合、セルA5に以下の式を入力します。
=IFERROR(XLOOKUP("A005", A2:A4, B2:B4), "商品なし")
結果:「商品なし」
IFERRORを使った他の応用
数値計算時のエラー回避
除算(割り算)を行う場合、0で割ると「#DIV/0!」エラーになります。これを防ぐために、以下のようにIFERRORを使用できます。
=IFERROR(A2/B2, "計算不可")
IFNAを使う方法
ExcelにはIFNA
という関数もあり、これは「#N/A」エラーだけを処理するものです。
=IFNA(VLOOKUP("A005", A2:B4, 2, FALSE), "商品なし")
「#N/A」以外のエラーはそのまま返すので、より限定的にエラー処理を行いたい場合に便利です。
まとめ
VLOOKUPやXLOOKUPを使う際にエラーを回避するには、IFERROR
関数を活用するのが有効です。検索対象が見つからない場合の代替値を指定することで、エラー表示を防ぎ、シートの見た目や計算結果の正確性を向上させることができます。
使用した関数について



