Wolfgang Amadeus Mozart (1756-1791)
オーケストラ 協奏曲 ピアノ 室内楽 オペラ 宗教 歌曲 名曲選
このページはモーツァルトの宗教作品を紹介します。 太字はとくに有名な作品です。何を聴くか迷った時は参考にしてみてください。
モーツァルト名曲68選
モーツァルトの作品の中でも特におすすめで有名な名曲を34曲紹介します。
交響曲第25番 ト短調 K.183/173dB
交響曲第25番 ト短調 K.183は、モーツァルトが17歳のときに作曲した初期の傑作の一つです。この作品は、わずか2曲しかない彼の短調交響曲の一つであり、その劇的で情熱的な表現が特徴です。急速な第1楽章の迫力ある主題は、弦楽器とオーボエが奏でる緊張感あふれる旋律で始まり、心を掴む力強い展開が続きます。この交響曲は、ストルム・ウント・ドラング(疾風怒濤)様式の影響を強く受けており、モーツァルトの若々しいエネルギーと感情が詰まった作品として広く知られています。また、映画『アマデウス』の冒頭でも使われ、一般的な人気も高い作品です。
交響曲第31番 ニ長調「パリ」 K.297/300a
交響曲第31番 ニ長調 K.297「パリ」は、モーツァルトが22歳のとき、パリ滞在中に作曲した交響曲で、フランスの聴衆を意識して書かれた作品です。この交響曲は、華やかなオーケストレーションが特徴で、管楽器を強調した編成が当時のパリの趣向に応えています。第1楽章はエネルギッシュな主題で始まり、洗練された展開が続きます。緩やかな第2楽章は美しいメロディが際立ち、第3楽章のフィナーレは快活でリズミカルな結びとなっています。「パリ交響曲」として知られるこの作品は、モーツァルトの国際的な成功を象徴する一曲です。
交響曲第35番 ニ長調「ハフナー」 K.385
「ハフナー交響曲」は、ザルツブルクの商人ハフナー家の祝典のために依頼されたセレナーデを基に作られた作品で、後に交響曲として完成されました。第1楽章は力強いファンファーレのような冒頭で始まり、リズムの躍動感が全体を支配します。第2楽章は優雅で穏やかな旋律が心地よく響き、休息のような役割を果たします。第3楽章のメヌエットは格式高く洗練された舞曲として、そして終楽章では急速でエネルギッシュな音楽が展開され、全曲のフィナーレとしての輝きが際立ちます。
交響曲第36番 ハ長調「リンツ」 K.425
「リンツ交響曲」は、モーツァルトがリンツ滞在中に短期間で完成させた作品です。第1楽章は荘厳な序奏から始まり、その後の快活な主部との対比が特徴的です。第2楽章は優美で感傷的な雰囲気を持ち、モーツァルト特有の繊細な表現が光ります。第3楽章のメヌエットは堂々とした雰囲気を漂わせ、終楽章は活力に満ちた音楽で、全曲を締めくくります。急な依頼で作曲されたとは思えない完成度の高さが注目されています。
交響曲第38番 ニ長調「プラハ」 K.504
「プラハ交響曲」は、モーツァルトがプラハでの人気を受けて作曲した作品で、当時の聴衆から熱狂的な支持を得ました。第1楽章は長大な序奏と緻密な対位法的展開が印象的で、壮大なスケール感を持っています。第2楽章は深みのある優美な音楽が展開され、内省的な美しさが漂います。終楽章は急速で活気に満ちた音楽が続き、ドラマティックな終わり方が特徴です。この交響曲は、モーツァルトがオペラ作曲家としての名声を交響曲に昇華させた重要な作品とされています。
交響曲第39番 変ホ長調 K.543
モーツァルトが晩年に作曲した3つの交響曲の1曲目で、形式的な完成度と感情表現の深さが際立っています。第1楽章は序奏から主部への移行が見事で、雄大なスケール感があります。第2楽章は柔らかで穏やかな雰囲気が続き、抒情性が高いのが特徴です。第3楽章のメヌエットはリズミカルで生き生きとしており、トリオ部分の美しさが特に際立ちます。終楽章は軽快で明るく、全曲のバランスを取るような役割を果たしています。
交響曲第40番 ト短調 K.550
モーツァルトが短調で書いた数少ない交響曲の一つで、悲劇的な情感が強調されています。第1楽章の切迫感ある主題は広く知られ、すぐに緊張感あふれる展開に入ります。第2楽章は抒情的で哀愁を帯びた旋律が特徴で、全体のバランスを保っています。第3楽章のメヌエットは通常の舞曲とは異なり、不安定で陰鬱な雰囲気が漂います。終楽章では激しいエネルギーと緊張感が続き、圧倒的な印象を残します。この交響曲はモーツァルトの内面的な葛藤を音楽で表現した重要な作品です。
交響曲第41番 ハ長調「ジュピター」 K.551
「ジュピター交響曲」は、モーツァルトが作曲した最後の交響曲で、その名にふさわしい壮大さと崇高な美しさを備えています。第1楽章は堂々とした主題で始まり、喜びと活力に満ちています。第2楽章は穏やかで美しい旋律が続き、深い感情を感じさせます。第3楽章のメヌエットは華やかさと洗練が共存し、終楽章は対位法の技術を駆使した圧巻の展開が特徴です。複雑な構造と美しい旋律が融合し、交響曲の歴史における傑作として称賛されています。
ピアノ協奏曲第9番 変ホ長調「イェナーミー」 K.271
「イェナーミー協奏曲」は、モーツァルトが21歳のときに作曲した作品で、彼のピアノ協奏曲の中でも特に革新的な一曲です。冒頭からオーケストラが主題を提示するのではなく、ピアノが劇的に登場する点が注目されます。第1楽章は華やかでエネルギッシュ、第2楽章は深い感情が込められたアンダンテで、オペラ的な美しさを持っています。終楽章は軽快で生き生きとしており、全体の調和が見事です。
ピアノ協奏曲第19番 ヘ長調 K.459
明るく朗らかな性格を持つこの協奏曲は、技巧と抒情性がバランス良く融合しています。第1楽章は軽快な主題が印象的で、第2楽章では穏やかな旋律が心地よい休息を提供します。終楽章は活力に満ち、楽器間の対話が楽しい雰囲気を作り出します。
ピアノ協奏曲第20番 ニ短調 K.466
モーツァルトの数少ない短調の協奏曲で、劇的で感情的な深みが特徴です。第1楽章は緊張感ある主題とオーケストラの重厚な伴奏がドラマチックに展開します。第2楽章は静謐で美しいロマンス風の音楽が広がり、終楽章では変化に富んだ主題と対位法的な展開が魅力的です。
ピアノ協奏曲第21番 ハ長調 K.467
「エルヴィラ・マディガン協奏曲」としても知られるこの作品は、透明感ある旋律と美しい和声が特徴です。第1楽章は晴れやかで堂々とし、第2楽章は流れるような優雅な旋律が印象的です。第3楽章は軽快で楽しい音楽が展開され、全体をまとめます。
ピアノ協奏曲第23番 イ長調 K.488
モーツァルトの協奏曲の中でも最も抒情的な作品の一つで、柔らかく暖かい音色が印象的です。第1楽章は歌うような旋律が支配し、第2楽章は哀愁を帯びた美しいアダージョが展開されます。終楽章は軽快なロンド形式で、聴衆を楽しませる仕上がりです。
ピアノ協奏曲第24番 ハ短調 K.491
暗く重厚な響きを持つ協奏曲で、モーツァルトの作曲技術が随所に現れています。第1楽章は陰影のある主題が展開し、第2楽章では穏やかな旋律が緊張感を和らげます。終楽章は力強く堂々とした音楽が続き、全体を締めくくります。
ピアノ協奏曲第26番 ニ長調「戴冠式」 K.537
「戴冠式協奏曲」は祝祭的で華やかな性格を持ち、オーストリア皇帝の戴冠式のために演奏されたとされています。第1楽章は明るく、力強い主題が印象的です。第2楽章は静かで優雅な旋律が特徴で、終楽章は生き生きとしたロンド形式で、祝祭にふさわしい雰囲気を醸し出します。
ピアノ協奏曲第27番 変ロ長調 K.595
モーツァルトが最後に作曲したピアノ協奏曲で、抒情的で内省的な雰囲気が漂います。第1楽章は穏やかで優しい主題が続き、第2楽章は深い感動を呼ぶ抒情的な音楽です。終楽章では軽やかなロンド形式が展開され、生き生きとした締めくくりとなっています。
ヴァイオリン協奏曲第5番 イ長調 K.219
「トルコ風」として知られるこの協奏曲は、モーツァルトのヴァイオリン協奏曲の中でも最も人気があります。第1楽章は明るく伸びやかな旋律が続き、第2楽章は穏やかで叙情的な美しさを持っています。終楽章ではトルコ風のリズムが登場し、ユニークな魅力を加えています。
ヴァイオリン協奏曲(第6番) 変ホ長調 K.268/365a/Anh.C 14.04
この協奏曲はモーツァルトの作品とされていますが、その真偽について議論があります。全体的に洗練された旋律が特徴で、技巧的なパッセージと抒情性が融合した楽章構成を持っています。
ヴァイオリン協奏曲(第7番) ニ長調「コルブ」 K.271a/271i
この作品もモーツァルト作曲の真偽が疑問視されています。「コルブ」の名前で知られ、典型的な古典派協奏曲の形式を持ちながらも、旋律の美しさが際立っています。
ヴァイオリン協奏曲 ニ長調「アデライデ」 Anh.294a/Anh.C 14.05
「アデライデ」はモーツァルトの草稿を基に後世に補筆された作品で、モーツァルトの旋律美を感じさせます。第1楽章は力強く華やかで、第2楽章は優美な旋律が続きます。終楽章では軽快な主題が展開されます。
ホルン協奏曲第2番 変ホ長調 K.417
明るく親しみやすい旋律とホルンの暖かい音色が魅力の作品です。第1楽章は軽快で活気に満ちた主題が展開され、第2楽章は穏やかで感傷的なアンダンテが美しく響きます。終楽章はロンド形式で、陽気で躍動感あふれる音楽が聴衆を楽しませます。
ホルン協奏曲第3番 変ホ長調 K.447
ホルンとオーケストラの調和が際立つ優雅な作品です。第1楽章は堂々とした序奏に続き、ホルンの流れるような旋律が展開されます。第2楽章は感情豊かで抒情的な音楽が中心となり、終楽章は軽快でリズミカルなロンド形式で締めくくられます。
ホルン協奏曲第4番 変ホ長調 K.495
モーツァルトのホルン協奏曲の中でも特に人気の高い作品で、第1楽章は明るくエネルギッシュな主題が際立ちます。第2楽章は穏やかで歌うような旋律が特徴で、終楽章では有名な「狩りのロンド」として親しまれる活気ある音楽が展開されます。
ファゴット協奏曲 変ロ長調 K.191
モーツァルトが18歳の時に作曲した作品で、ファゴットの技巧を引き出すよう工夫されています。第1楽章は快活で明るい主題が続き、第2楽章は感傷的で優美なアダージョが中心です。終楽章では陽気で軽快なロンド形式が用いられ、ファゴットの魅力を存分に堪能できます。
フルートとハープのための協奏曲 ハ長調 K.299
この協奏曲は、フルートとハープという珍しい組み合わせで作曲され、優雅で洗練された雰囲気が特徴です。第1楽章は明るく軽やかな主題が交互に奏でられ、第2楽章は甘美で抒情的な旋律が続きます。終楽章はロンド形式で、二つの楽器の掛け合いが楽しい音楽が展開されます。
オーボエ協奏曲 ハ長調 K.314
モーツァルトのオーボエのための唯一の協奏曲で、軽快な旋律と技巧的なパッセージが特徴です。第1楽章は明るく華やかな主題が中心で、第2楽章ではオーボエの柔らかい音色が感動的なメロディを奏でます。終楽章は軽快で生き生きとしたロンド形式が続きます。
フルート協奏曲第2番 ニ長調 K.314
もともとオーボエ協奏曲として作曲されたこの作品は、後にフルート用に編曲されました。第1楽章は軽やかで華やかな旋律が続き、第2楽章は優美で感情豊かなアンダンテです。終楽章は快活なロンド形式で、フルートの技巧が光ります。
クラリネット協奏曲 イ長調 K.622
モーツァルト晩年の傑作で、クラリネットのために書かれた最初期の重要な協奏曲の一つです。第1楽章は優雅で伸びやかな旋律が展開され、第2楽章は深く感動的なアダージョが中心となります。終楽章は軽快なロンド形式で、クラリネットの表現力が存分に活かされています。
ヴァイオリンとヴィオラのためのシンフォニア・コンチェルタンテ 変ホ長調 K.364
ヴァイオリンとヴィオラという二つの楽器をソリストとして扱った協奏交響曲です。第1楽章は力強く雄大な主題で始まり、二つの楽器の美しい対話が印象的です。第2楽章は深い感情が込められたアンダンテで、悲しみと優しさが交錯します。終楽章では軽快で明るいロンド形式が続き、全体のバランスが見事に保たれています。
ピアノソナタ第8番 イ短調 K.310/300d
この作品は、モーツァルトが母の死に直面したパリ滞在中に作曲されました。全体的に暗い情感が漂い、劇的で内面的な表現が特徴です。第1楽章は激しい感情がほとばしるような主題で始まり、第2楽章は穏やかで美しい抒情性を持っています。終楽章では、内なる悲しみと力強さが対比される音楽が展開されます。
ピアノソナタ第10番 ハ長調 K.330/300h
明るく親しみやすい旋律が特徴の作品で、モーツァルトの典型的な軽やかさが感じられます。第1楽章は快活で優美な旋律が流れ、第2楽章は穏やかで抒情的な音楽が展開されます。終楽章は軽快で生き生きとしたロンド形式で、聴衆を楽しませます。
ピアノソナタ第11番 イ長調 K.331/300i
この作品は、特に第3楽章の「トルコ行進曲」で広く知られています。第1楽章は変奏曲形式で、穏やかで親しみやすい旋律が中心です。第2楽章は優雅なメヌエットとトリオで構成され、終楽章ではトルコ風のリズムを取り入れた活気あふれる音楽が展開されます。
ピアノソナタ第14番 ハ短調 K.457
モーツァルトの数少ない短調のソナタで、劇的で感情的な深みが特徴です。第1楽章は切迫感のある主題で始まり、第2楽章は穏やかなアダージョが感動を誘います。終楽章は力強く不安定な響きが続き、全体的に暗く内省的な雰囲気が漂います。
ピアノソナタ第16番 ハ長調 K.545
「初心者のためのソナタ」としても知られる親しみやすい作品で、モーツァルトの作風を簡潔に示しています。第1楽章は明るく軽快な主題が展開され、第2楽章は穏やかで美しいアンダンテが中心です。終楽章は軽快なロンド形式で、簡潔ながらも完成度の高い一曲です。
ピアノソナタ第18番 ニ長調 K.576
モーツァルトが完成させた最後のピアノソナタで、技術的に高度でありながら、優美さも兼ね備えています。第1楽章は力強く堂々とした主題が中心で、第2楽章は抒情的で柔らかな旋律が印象的です。終楽章は軽やかで活気に満ちたフーガ形式が用いられ、技巧と美しさが見事に調和しています。
フランス歌曲「あなたに申しましょう、お母さん」による12の変奏曲 ハ長調 K.265
有名な「きらきら星変奏曲」として知られる作品で、フランスの童謡をテーマに、12の技巧的で創意に富んだ変奏が続きます。明快で親しみやすい主題が変化しながら発展していく過程が魅力的です。
幻想曲第2番 ハ短調 K.396
未完成の作品として知られ、後に補筆されています。幻想曲らしい自由な形式と劇的な表現が特徴で、深い感情と内省的な雰囲気が漂う一曲です。
幻想曲第3番 ニ短調 K.397
モーツァルトの幻想曲の中でも特に有名で、自由な形式とドラマチックな要素が際立っています。冒頭の暗い序奏から、ロマンティックな旋律が展開され、終盤に軽やかで明るい調子に転じる構成が印象的です。
アダージョ ロ短調(ピアノのための) K.540
この作品は、モーツァルト晩年の1791年に作曲された美しい小品です。ロ短調という調性が与える深い哀愁と内省的な雰囲気が特徴で、自由な形式の中で感情豊かな旋律が展開されます。シンプルながらも洗練された表現が、彼の成熟した音楽性をよく示しています。
二台のピアノのためのソナタ ニ長調 K.448/375a
この作品は、モーツァルトが自身と弟子の演奏のために作曲したもので、二台のピアノが対等に掛け合いを行う構成が特徴です。第1楽章は明るく快活な主題が展開され、第2楽章は穏やかで抒情的な音楽が広がります。終楽章は軽快で生き生きとした音楽が続き、演奏する楽しさを感じさせる作品です。また、このソナタは、音楽療法の研究においても注目されています。
ヴァイオリンソナタ第32番 変ロ長調 K.454
ウィーンで著名なヴァイオリニスト、レジーナ・シュトラーナによる初演のために書かれた作品です。第1楽章は堂々とした序奏の後、華やかな旋律が続きます。第2楽章は穏やかで優美なアンダンテが特徴で、ヴァイオリンとピアノの対話が美しく展開されます。終楽章は軽快なロンド形式で、演奏技巧と音楽性の融合が魅力的です。
ヴァイオリンソナタ第34番 変ロ長調 K.378/371b
ザルツブルク滞在中に作曲された作品で、モーツァルトのヴァイオリンソナタの中でも特に人気があります。第1楽章は明るく親しみやすい旋律が続き、第2楽章は柔らかで感傷的な音楽が印象的です。終楽章は活気あるロンド形式で、全体を軽やかに締めくくります。
ヴァイオリンソナタ第35番 イ長調 K.526
このソナタは、モーツァルトが最も成熟した時期に作曲したもので、ヴァイオリンとピアノが対等に絡み合う構成が特徴です。第1楽章は力強くドラマチックな音楽が展開され、第2楽章は感情の深みを感じさせる美しいアンダンテです。終楽章は急速で技巧的な音楽が続き、全曲を締めくくる壮大なフィナーレとなっています。
弦楽四重奏曲第14番 ト長調「春」 K.387
「春」として親しまれるこの作品は、ハイドンに献呈された6曲の四重奏曲の1つで、明るく生命感にあふれています。第1楽章は軽快で伸びやかな主題が展開され、第2楽章は優美で叙情的なアダージョです。第3楽章のメヌエットはエレガントで、第4楽章の終結は対位法を駆使した華麗なフィナーレとなっています。
弦楽四重奏曲第15番 ニ短調 K.421/417b
6曲のハイドン四重奏曲の中で唯一短調で書かれた作品で、劇的で内面的な深さが特徴です。第1楽章は切迫感ある主題が展開され、第2楽章では穏やかで感傷的な旋律が心に響きます。第3楽章のメヌエットは力強く、第4楽章ではピツィカートが効果的に使われ、陰鬱ながらも美しい終結を迎えます。
弦楽四重奏曲第17番 変ロ長調「狩」 K.458
「狩」の愛称で知られるこの作品は、ハイドン四重奏曲の1つで、冒頭の狩猟的な主題が印象的です。第1楽章は陽気で力強く、第2楽章は穏やかなアンダンテが心地よい休息を提供します。第3楽章のメヌエットは軽快でダンスのような楽しさがあり、終楽章は活気に満ちた音楽が展開されます。
弦楽四重奏曲第19番 ハ長調「不協和音」 K.465
「不協和音」の名で知られるこの作品は、冒頭の不安定で謎めいた序奏が特徴です。第1楽章はその序奏に続いて明るい主題が展開され、第2楽章は美しく抒情的なアンダンテが印象的です。第3楽章のメヌエットは優雅で、第4楽章では快活でエネルギッシュな音楽が続き、全曲を締めくくります。
弦楽五重奏曲第4番 ト短調 K.516
モーツァルトが作曲した弦楽五重奏曲の中で最も感情的に深い作品の一つです。第1楽章は暗く悲しげな雰囲気が支配し、第2楽章は穏やかで静けさを感じさせます。第3楽章のメヌエットは内省的で、第4楽章では劇的な序奏に続いて明るいフィナーレが展開され、救済感を感じさせます。
クラリネット五重奏曲 イ長調 K.581
クラリネットと弦楽の優雅な調和が特徴で、モーツァルト晩年の名作です。第1楽章は優美で抒情的な旋律が続き、第2楽章は深い感情がこもったラルゲットです。第3楽章のメヌエットは優雅で、第4楽章の変奏曲形式ではクラリネットの技巧が光ります。この作品は、クラリネットの表現力を最大限に引き出しています。
セレナード第6番 ニ長調「セレナータ・ノットゥルナ」 K.239
この作品は、弦楽器とティンパニが華やかな響きを作り出す夜のための音楽です。第1楽章は軽快でエネルギッシュな序奏が続き、第2楽章では穏やかなメヌエットが奏でられます。第3楽章は快活で生き生きとしたフィナーレで、娯楽的な要素が強調されています。
セレナード第9番 ニ長調「ポストホルン」 K.320
「ポストホルン」の愛称は、第2楽章のトリオ部分で登場するポストホルン(郵便ラッパ)の響きに由来します。全7楽章からなる大規模な作品で、第1楽章は堂々とした序奏、第3楽章は優美なメヌエット、第6楽章のアンダンテは静謐で感動的です。終楽章では生き生きとした音楽が展開され、全曲を壮大に締めくくります。
セレナード第10番 変ロ長調「グラン・パルティータ」 K.361/370a
「グラン・パルティータ」は、モーツァルトが作曲したセレナードの中でも最大規模の作品で、木管楽器とコントラバスのために書かれた全7楽章からなる壮大な構成を持っています。この作品は、木管楽器の音色美と豊かな表現力を存分に活かし、独奏とアンサンブルの調和が見事に展開されています。
セレナード第13番 ト長調「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」 K.525
モーツァルトの最も有名な作品の一つで、「小夜曲」という意味を持つタイトルが示す通り、親しみやすく軽やかな作品です。第1楽章は活力に満ちた主題が特徴的で、第2楽章は穏やかで優雅なロマンス、第3楽章はリズミカルなメヌエット、第4楽章は快活なロンド形式で、全曲が華やかな雰囲気でまとめられています。娯楽音楽としての性格が強く、多くの場面で演奏されています。
ディヴェルティメント第15番 K.287/271h
この作品は6楽章からなり、豊かな表現力と遊び心が特徴です。第1楽章は快活で華麗な主題が展開され、第2楽章は穏やかで抒情的なアダージョです。第3楽章のメヌエットと第4楽章のアンダンテでは、装飾的な要素と優美な旋律が楽しめます。終楽章は活気に満ちたロンド形式で、全体を軽快に締めくくります。
ディヴェルティメント第17番 K.334/320b
モーツァルトのディヴェルティメントの中でも特に洗練された作品です。第1楽章は明るく堂々とした主題で始まり、第2楽章は柔らかなアンダンテが特徴です。第3楽章のメヌエットとトリオはリズミカルで親しみやすく、第4楽章の主題と変奏では、優雅さと技巧が見事に融合しています。終楽章は軽快で楽しいフィナーレです。
ディヴェルティメント ニ長調(弦楽四重奏または弦楽合奏のための) K.136/125a
この作品は、モーツァルトの「ザルツブルク交響曲」の一つとしても知られています。第1楽章は明るく快活な主題が中心で、第2楽章は抒情的なアンダンテ、第3楽章は軽やかなロンド形式が続き、全体的に親しみやすい性格を持っています。
ディヴェルティメント ヘ長調(弦楽四重奏または弦楽合奏のための) K.138/125c
同じく「ザルツブルク交響曲」の一つで、全体が短い3楽章構成です。第1楽章は明朗でリズミカルな主題が展開され、第2楽章は穏やかで優美なアンダンテ、第3楽章は快活で遊び心のあるフィナーレが特徴です。
ホルン2本と弦楽のためのディヴェルティメント ヘ長調 K.522
この作品は、ホルンと弦楽器の調和が魅力で、祝祭的な雰囲気が漂います。第1楽章は軽快で活気に満ちた音楽が展開され、第2楽章は抒情的なアンダンテが特徴です。第3楽章のメヌエットではホルンの華やかな響きが際立ち、終楽章は快活なロンド形式で全曲を締めくくります。
大ミサ ハ短調 K.427
モーツァルトの未完の宗教曲で、彼の宗教音楽の中でも最も壮大な作品の一つです。荘厳さと劇的な表現が融合し、特に「キリエ」や「グローリア」の合唱と独唱の華麗な対比が特徴です。「クレド」や「サンクトゥス」の一部が未完成ですが、それでも音楽的な完成度は非常に高く、後世の宗教音楽に大きな影響を与えました。
レクイエム ニ短調 K.626
モーツァルト最晩年の傑作で、彼の死の直前に未完のまま残され、弟子のジュスマイヤーによって補筆されました。深い感情と劇的な表現力が融合した作品で、「怒りの日(Dies irae)」の迫力ある合唱や、「涙の日(Lacrimosa)」の感動的な旋律が特に有名です。死に対する思索と信仰が込められた宗教音楽の最高峰とされています。
エクスルターテ・ユビラーテ(ソプラノ独唱) ヘ長調 K.165/158a
ソプラノ独唱とオーケストラのために作曲された華やかなモテットで、特に最後の「アレルヤ」は輝かしい旋律と技巧が要求される名曲です。全体を通して喜びと祝福に満ちた雰囲気が特徴で、ソプラノの声の美しさを最大限に引き出しています。
アヴェ・ヴェルム・コルプス ニ長調 K.618
モーツァルト晩年の短い宗教曲で、静謐で感動的な美しさを持っています。この作品は、敬虔な祈りと深い平和感を音楽で表現したもので、シンプルながらも洗練された対位法が特徴です。モーツァルトの宗教音楽の中で特に愛される一曲です。
幻想曲 ヘ短調(自動オルガンのための) K.608
この作品は、機械仕掛けのオルガンのために書かれたもので、重厚な響きと幻想的な構成が特徴です。序奏部の荘厳な和声やフーガの緻密な展開が、宗教的で崇高な雰囲気を醸し出しています。技術的にも高度で、モーツァルトの多才さが感じられる作品です。
フィガロの結婚 – Le nozze di Figaro K.492
モーツァルトの最も有名なオペラの一つで、イタリア語のリブレットはロレンツォ・ダ・ポンテが執筆しました。全4幕からなるこの作品は、階級差や恋愛を巡る人間模様をユーモラスに描いています。序曲は軽快で活力に満ちた音楽が特徴で、劇の期待感を高めます。「恋とはどんなものかしら」や「もう飛ぶまいぞ、この蝶々」など、アリアの多くが名曲として知られています。
ドン・ジョヴァンニ – Don Giovanni K.527
このオペラは、モーツァルトとリブレット作家ロレンツォ・ダ・ポンテによる2作目の共同作品で、「ドラマ・ジョコーゾ」(喜劇的な要素を含むドラマ)として分類されます。全2幕構成で、伝説的な遊蕩者ドン・ジョヴァンニの破滅を描いています。序曲は荘厳で暗い雰囲気で始まり、劇的な期待感を高めます。「お手をどうぞ」(La ci darem la mano)や「ぶってよ、ぶってよ」(Batti, batti)など、有名なアリアが多く含まれています。
魔笛 – Die Zauberflöte K.620
モーツァルト晩年のオペラで、台本はエマヌエル・シカネーダーが執筆しました。この作品は、ドイツ語で書かれたジングシュピール(歌と台詞のある形式)で、寓話的な物語が展開されます。物語はタミーノ王子が愛と試練を乗り越える旅を描き、「愛の力」がテーマとなっています。有名なアリアには、夜の女王の「復讐の炎は地獄のように燃え」(Der Hölle Rache kocht in meinem Herzen)やパパゲーノの「恋人か女房が欲しい」(Ein Mädchen oder Weibchen)があります。
すみれ – Das Veilchen K.476
ゲーテの詩による歌曲で、モーツァルトの代表的なリート(ドイツ歌曲)の一つです。小さなすみれが踏まれて命を失う悲劇的な物語を、短い中にも豊かな感情表現で描いています。音楽は詩の内容に寄り添い、抒情性と物語性が巧みに融合しています。
春への憧れ – Sehnsucht nach dem Frühling K.596
親しみやすい旋律が特徴の歌曲で、春を待ち望む喜びを歌っています。明るい調性とシンプルな伴奏が、素朴で幸福感に満ちた雰囲気を醸し出します。この曲はモーツァルトの歌曲の中でも特に愛されており、幅広い層に親しまれています。