第7章 帳簿と転記を学ぼう – 訂正仕訳とは
帳簿の記入で誤りがあった場合、ただ上から書き直すのではなく、「訂正仕訳」という形で正しい処理を行います。誤った取引内容を明確にしたうえで、正しい仕訳を追加するのが原則です。ここでは、訂正仕訳の目的と2つの方法(逆仕訳法・追加仕訳法)を例を用いて説明します。
訂正仕訳の目的
取引を誤って記帳したままにすると、損益計算書や貸借対照表の金額が正しくなくなってしまいます。訂正仕訳は、誤った仕訳を修正して、正確な会計記録に戻すために行います。
逆仕訳による訂正(誤仕訳を取り消す方法)
誤った仕訳を完全に取り消してから、正しい仕訳を記入する方法です。
例:通信費を1,000円支払ったが、誤って「消耗品費」で記帳してしまった。
| 日付 | 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|---|
| 誤仕訳 | 消耗品費 | 1,000 | 現金 | 1,000 |
| 訂正(逆仕訳) | 現金 | 1,000 | 消耗品費 | 1,000 |
| 正しい仕訳 | 通信費 | 1,000 | 現金 | 1,000 |
このように、誤った仕訳を「逆仕訳」で取り消し、そのあとに正しい仕訳を行います。勘定科目を間違えた場合はこの方法を使います。
追加仕訳による訂正(差額を加えて修正する方法)
金額を誤った場合は、誤った部分との差額を追加仕訳で訂正します。
例:通信費を1,000円支払ったが、誤って800円で記帳した。
| 日付 | 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|---|
| 誤仕訳 | 通信費 | 800 | 現金 | 800 |
| 訂正(追加仕訳) | 通信費 | 200 | 現金 | 200 |
このように、差額分だけを追加記入することで、正しい金額(1,000円)に訂正することができます。金額だけの誤りはこの方法を使うのが一般的です。
通信費を1,000円支払ったが、誤って1,200円で記帳した場合は、200円分の逆仕訳をすればよい。
訂正仕訳の使い分け
| 誤りの内容 | 訂正方法 |
|---|---|
| 勘定科目を間違えた | 逆仕訳法で訂正 |
| 金額を間違えた | 追加仕訳法で訂正 |
まとめ
- 訂正仕訳は、誤った仕訳を修正して正しい帳簿に戻すための処理。
- 勘定科目の誤り → 逆仕訳法、金額の誤り → 追加仕訳法。
- 試験でも頻出であり、仕訳の流れと正しい方向を理解するのに役立つ。