備品の売却と減価償却 | 例題で解く第1問対策 | やさしい簿記3級講座

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第13章 例題で解く第1問対策:備品の売却と減価償却

ここでは、備品を売却した場合の仕訳について解説します。 減価償却累計額を考慮して処理する点、また固定資産売却益固定資産売却損の判定方法についても説明します。

減価償却の間接法とは

減価償却には「直接法」と「間接法」があります。これは、減価償却費を直接「備品」勘定から差し引くのではなく、 「減価償却累計額」という別の勘定科目を用いて、 備品の価値の減少を間接的に示す方法です。

方法 特徴 仕訳例(取得原価100,000、減価償却費10,000の場合)
直接法 備品から直接減額する 減価償却費 10,000 / 備品 10,000
間接法 減価償却累計額で控除表示する 減価償却費 10,000 / 減価償却累計額 10,000

貸借対照表上では、次のように表示します。

備品(取得原価) − 減価償却累計額 = 帳簿価額

この帳簿価額と売却価額の差額が、売却益・売却損の判断基準になります。

例題1:固定資産売却益が出る場合

(問題)

取得原価300,000円の備品を、これまでに150,000円償却しており、 これを170,000円で売却し、代金は月末に受け取ることとした。 仕訳を示しなさい。

(考え方)

帳簿価額は 300,000 − 150,000 = 150,000円。 売却価額は170,000円なので、差額の20,000円は利益(固定資産売却益)です。 代金はまだ受け取っていないため「未収入金」を使います。150,000円の備品が170,000円で売却できたことで20,000円の利益が出たということです。

(仕訳)

未収入金
減価償却累計額
170,000
150,000
備品
固定資産売却益
300,000
20,000

ポイント: 売却価額 > 帳簿価額 の場合、差額を「固定資産売却益」とします。 未収入金は、売却代金をまだ受け取っていないことを意味します。

例題2:固定資産売却損が出る場合

(問題)

取得原価300,000円の備品を、これまでに150,000円償却しており、 これを120,000円で売却し、代金は月末に受け取ることとした。 仕訳を示しなさい。

(考え方)

帳簿価額は 300,000 − 150,000 = 150,000円。 売却価額は120,000円なので、差額の30,000円は損失(固定資産売却損)です。 未収入金を使って処理します。

(仕訳)

未収入金
減価償却累計額
固定資産売却損
120,000
150,000
30,000
備品 300,000

ポイント: 売却価額 < 帳簿価額 の場合、差額は「固定資産売却損」として費用処理します。 どちらの場合も、減価償却累計額を取り崩して帳簿から備品を消します。

例題まとめ(第1問での出題パターン)

  • ① 売却価額 > 帳簿価額: 固定資産売却益(収益)
  • ② 売却価額 < 帳簿価額: 固定資産売却損(費用)
  • ③ 売却代金未収の場合: 未収入金を使う
  • ④ 間接法: 減価償却累計額で価値を控除する

注意点・試験でのポイント

  • 「間接法」での処理が簿記3級の基本
     → 減価償却累計額を取り崩す形で備品を帳簿から除く。
  • 代金は未収入金で処理
     → 「後日現金受取」では現金を使わない。
  • 固定資産売却益・損の判定は帳簿価額との比較
     → 取得原価 − 減価償却累計額との関係を正確に押さえる。
  • 第1問頻出パターン
     → 「備品売却」「間接法」「未収入金」「売却益・損」すべて重要。

このように、備品の売却では、帳簿価額の算出、減価償却累計額の処理、 売却益・損の判断が正確にできることがポイントです。 間接法では「減価償却累計額」を使って、備品の価値減少を間接的に示します。