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第11章 試験によく出るポイントと総まとめ – 「借方・貸方」を判断するコツ
簿記の学習で最も多くの人がつまずくのが、「借方」と「貸方」の判断です。
実は、暗記よりも「増えたのか」「減ったのか」という感覚を理解することで、自然と判断できるようになります。
「借方」と「貸方」は金銭を借りる・金銭を貸すといった意味の言葉ではありません。単なる簿記上の項目名です。
借方・貸方を考える基本ルール
まずは、借方と貸方の動きを整理しておきましょう。
| 区分 | 増えたとき | 減ったとき |
|---|---|---|
| 資産(現金・預金・売掛金など) | 借方 | 貸方 |
| 負債(買掛金・借入金など) | 貸方 | 借方 |
| 純資産(資本金など) | 貸方 | 借方 |
| 収益(売上・受取利息など) | 貸方 | 借方 |
| 費用(仕入・給料・家賃など) | 借方 | 貸方 |
ポイント: 「増える方向」を覚えておけば、自然にもう一方が「減る側(逆側)」になります。
現金取引のパターンで覚える
借方・貸方の判断に慣れるために、まずは「現金」を使った取引で感覚を掴みましょう。
| 取引内容 | 借方 | 貸方 |
|---|---|---|
| 商品を現金で販売した | 現金 | 売上 |
| 事務所の家賃を現金で支払った | 支払家賃 | 現金 |
| 備品を現金で購入した | 備品 | 現金 |
コツ: 現金が増えたら「借方」、減ったら「貸方」。 この感覚をまず身につけると、他の勘定科目もスムーズに理解できます。
掛取引のパターンで覚える
「掛けで売る」「掛けで買う」は、試験でも頻出です。 仕訳の方向を確実に覚えておきましょう。
| 取引内容 | 借方 | 貸方 |
|---|---|---|
| 商品を掛けで販売した | 売掛金 | 売上 |
| 商品を掛けで仕入れた | 仕入 | 買掛金 |
覚え方: 「売掛金」は“お金をもらう権利”=資産(借方)。 「買掛金」は“お金を払う義務”=負債(貸方)。
費用と収益の方向感
費用は「使った側」、収益は「得た側」。この関係を意識すると、どちらに書くかがわかりやすくなります。
| 内容 | 増えるとき | 減るとき | 主な勘定科目 |
|---|---|---|---|
| 費用 | 借方 | 貸方 | 給料手当・家賃・光熱費など |
| 収益 | 貸方 | 借方 | 売上・受取利息など |
コツ: 「費用=会社が支出したもの」だから借方。 「収益=会社が得たもの」だから貸方。 この方向を常に意識しておくとミスが減ります。
ミニ練習:どちらに入る?
以下の取引について、借方か貸方かをクリックして確認してみましょう。
| 取引内容 | 答えを見る |
|---|---|
| 給料を現金で支払った |
解答を見る借方:給料手当 / 貸方:現金 |
| 商品を現金で販売した |
解答を見る借方:現金 / 貸方:売上 |
| 備品を掛けで購入した |
解答を見る借方:備品 / 貸方:買掛金 |
まとめ
- 借方・貸方は「増えたのか」「減ったのか」で判断する。
- 現金が増えたら借方、減ったら貸方。
- 費用は借方、収益は貸方に書く。
- 混乱したときは「どちらの立場(払う側・もらう側)」かを考えると判断しやすい。
次回は「勘定項目一覧」を確認しながら、試験で登場するすべての主要科目を整理していきましょう。