貯蔵品の再振替仕訳 | 決算整理とは何か | やさしい簿記3級講座

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第8章 決算整理とは何か – 郵便切手・収入印紙と貯蔵品の再振替仕訳

郵便切手や収入印紙は、通信費や租税公課として費用処理するのが一般的です。しかし、期末に未使用分が残っている場合、それらは「まだ使っていない」ため、本来は費用ではなく資産(貯蔵品)として扱う必要があります。ここでは、期末の決算整理と翌期の再振替の仕訳を、わかりやすく解説します。

郵便切手・収入印紙の会計上の扱い

切手や収入印紙は購入時点では「費用」として処理してかまいません。ただし、使わずに残っている分については、将来のために保有している資産とみなされます。したがって、期末に未使用分を資産に戻し、翌期に再度費用に戻す処理が必要です。

期末の決算整理仕訳

たとえば、通信費として10,000円を計上していたうち、期末に2,000円分の切手が未使用であったとします。この場合、未使用分を「貯蔵品」に振り替えます。

借方科目 金額 貸方科目 金額
貯蔵品 2,000 通信費 2,000

この仕訳によって、当期の費用から未使用分を除き、正しい期間損益を計上します。つまり、当期に「実際に使った分」だけが費用として残ることになります。

翌期首の再振替仕訳

翌期に入ったら、期末に振り替えた貯蔵品を再び費用に戻します。これは「再振替仕訳」と呼ばれます。

借方科目 金額 貸方科目 金額
通信費 2,000 貯蔵品 2,000

これにより、翌期の期首時点で再び「費用処理」がされ、切手などを通常どおり使用できる状態に戻します。

この処理の意味

このような処理を行うのは、会計の基本原則である期間対応の原則に基づいています。つまり、各期の損益計算書には「その期間に属する費用」だけを計上しなければなりません。

  • 当期に使わなかった分は翌期以降に使う資産 → 貯蔵品(資産)
  • 翌期首に再振替して再び費用として処理 → 通信費など

注意点

  • 郵便切手や収入印紙のほか、プリペイドカード、未使用の文房具なども同様に扱います。
  • 金額が少額であれば、実務上は簡便的にすべて費用処理とする場合もあります。
  • 貯蔵品は貸借対照表の流動資産に区分されます。

まとめ

  • 郵便切手や収入印紙は、期末に未使用分を「貯蔵品」に振り替える。
  • 翌期首には再び費用科目に戻す(再振替仕訳)。
  • この処理は、正しい期間損益を示すために行う。
  • 仕訳例:期末「貯蔵品/通信費」→ 翌期首「通信費/貯蔵品」

郵便切手や収入印紙の処理は小さな金額でも会計上は重要です。
費用と資産を正しく区別することで、決算書の信頼性が高まり、会社の経営状況を正確に示すことができます。