消費税の支払いについて | 決算整理とは何か | やさしい簿記3級講座

スポンサーリンク
スポンサーリンク

第8章 決算整理とは何か – 消費税の支払いについて

消費税は、商品やサービスの販売・仕入の際に発生する税金で、最終的には消費者が負担します。しかし、実際に税務署へ納付するのは事業者です。簿記では、消費税を「仮受消費税」と「仮払消費税」に分けて管理し、決算で相殺・整理します。

仕入時の仕訳(現金による支払い)

商品を現金で購入した場合、支払う代金には消費税が含まれています。事業者が支払ったこの消費税は、後に税務署から控除できるため、いったん「仮払消費税」として資産計上します。

例:仕入100,000円、消費税10%の場合(支払総額110,000円)

借方科目 金額 貸方科目 金額
仕入 100,000 現金 110,000
仮払消費税 10,000

このとき「仮払消費税」は、将来控除できるため資産として扱われます。

問屋に仕入れにかかるお金と消費税を支払っているということです。

販売時の仕訳

商品を販売したときは、販売価格に消費税を上乗せして受け取ります。この受け取った消費税は一時的に預かっているだけなので、「仮受消費税」として負債に計上します。

例:商品を現金で販売、売上200,000円(消費税10%含め220,000円)

借方科目 金額 貸方科目 金額
現金 220,000 売上 200,000
仮受消費税 20,000

「仮受消費税」は、消費者から預かっている消費税として、納付時まで負債として残ります。

決算時の消費税の整理

決算では、1年間に発生した「仮受消費税」と「仮払消費税」を比較し、差額を納付または還付の対象とします。

例:仮受消費税200,000円、仮払消費税150,000円の場合(差額50,000円を納付)

借方科目 金額 貸方科目 金額
仮受消費税 200,000 仮払消費税 150,000
未払消費税等 50,000

この仕訳により、「仮受」「仮払」は相殺され、差額が「未払消費税等」として負債に計上されます。これが税務署に納付すべき金額です。

顧客が支払った消費税を全額納付するわけではありません。

翌期の納付時の仕訳

翌期に、前期の決算で発生した未払消費税を現金で納付します。

借方科目 金額 貸方科目 金額
未払消費税等 50,000 現金 50,000

これにより、未払だった消費税の負債が消滅し、納付完了となります。

もし仮払消費税の方が多かった場合

仮払消費税が仮受消費税を上回ると、納付ではなく「還付」となります。この場合は「未収消費税等」として資産計上します。

借方科目 金額 貸方科目 金額
仮受消費税 150,000 仮払消費税 200,000
未収消費税等 50,000

この場合、後日税務署から還付を受けるときに「現金/未収消費税等」で処理します。

ポイントまとめ

  • 「仮受消費税」は負債、「仮払消費税」は資産として処理します。
  • 決算で両者を相殺し、差額を「未払消費税等」または「未収消費税等」に振り替えます。
  • 翌期に納付または還付を受けるときに、これらの科目を消します。
  • 消費税の会計処理では、常に「仮受」「仮払」「未払(または未収)」の3段階を意識しましょう。

このように、消費税の処理は単純な支払いではなく、仮勘定を通じた整理が必要です。決算で正確に相殺することで、税務上の過不足を防ぐことができます。