第2問対策:商品有高帳問題の解き方
ここでは、第2問の(2)における商品有高帳の解法パターンを紹介します。
商品有高帳
商品在庫の状況を把握するための帳簿です。
いくらで売れたか?ではなく、いくらの商品を売ったかを記録することを目的としています。
先入先出法と移動平均法
先入先出法…仕入れた商品を積み重ねていき、売り上げる商品を下から出していくイメージです。
| 受入(仕入) | ↓新しい |
| 既存在庫 | |
| 払出(売り) | ↓古い |
移動平均法…仕入れた商品を積み重ねるのではなく、既存の在庫と混ぜてしまうイメージです。平均値を求めて記帳します。
例題:商品有高帳
- 7/1 100個、250円で前月から繰り越された。
- 7/4 150個、220円で仕入れた。
- 7/6 120個、400円で売り上げた。
- 7/10 80個、500円で売り上げた。
(解答)先入先出法の場合
| X1年 | 概要 | 受入 | 払出 | 残高 | |||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 数量 | 単価 | 金額 | 数量 | 単価 | 金額 | 数量 | 単価 | 金額 | |||
| 9 | 1 | 前月繰越 | 100 | 250 | 25,000 | 100 | 250 | 25,000 | |||
| 4 | 仕入 | 150 | 220 | 33,000 | 100 | 250 | 25,000 | ||||
| 仕入れた分を混ぜずに今までの残高の下に書く→ | 150 | 220 | 33,000 | ||||||||
| 6 | 売上 | 100 | 250 | 25,000 | |||||||
| 20 | 220 | 4,400 | 130 | 220 | 28,600 | ||||||
| 10 | 売上 | 80 | 220 | 17,600 | 50 | 220 | 11,000 | ||||
- 払出の単価は売上単価ではありません。売り上げた商品の単価です。400や500ではありません。
- 9/6の払出は9/1に前月繰越された商品(先に入った残高)から売られていくため、単価は250になります。
- 9/6の払出のように単価が異なる場合は2行となり、9/10のように単価が同じ商品であれば1行となります。
(解答)移動平均法の場合
| X1年 | 概要 | 受入 | 払出 | 残高 | |||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 数量 | 単価 | 金額 | 数量 | 単価 | 金額 | 数量 | 単価 | 金額 | |||
| 9 | 1 | 前月繰越 | 100 | 250 | 25,000 | 100 | 250 | 25,000 | |||
| 4 | 仕入 | 150 | 220 | 33,000 | 250 | 232 | 58,000 | ||||
| 6 | 売上 | 120 | 232 | 27,840 | 130 | 232 | 30,160 | ||||
| 10 | 売上 | 80 | 232 | 18,560 | 50 | 232 | 11,600 | ||||
- 9/4の仕入時における残高は、数量→金額→単価の順に求めます。平均値を求めるのは仕入時の単価のみです。
- 残高の単価は常に平均値になります。
商品有方帳問題において、売上の単価は無関係です。
商品有高帳から売上総利益の求め方
売上総利益(粗利益)は、次の式で求めます。
売上総利益 = 売上高 − 売上原価
商品有高帳を使うときは、売上原価 = 払出欄の金額合計 と考えて差し支えありません
(期首在庫も帳簿に反映され、期末在庫は払出されずに残る前提)。
先入先出法と移動平均法で答えが異なる理由
先入先出法は「古い在庫から出す」、移動平均法は「その都度平均単価で出す」方法なので、 同じ数量を払出しても払出単価が違い、払出金額の合計(=売上原価)も違います。
その結果、売上総利益も両者で異なるのが普通であり、間違いではありません。
大事なことは、指定された方法に従って、一貫した計算ができているかどうかです。