買掛金と書かれた出金伝票と振替伝票 | 例題で解く第1問対策 | やさしい簿記3級講座

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第13章 例題で解く第1問対策:買掛金と書かれた出金伝票と振替伝票

この回では、伝票会計(入金伝票・出金伝票・振替伝票)を前提とした第1問対策として、 出金伝票に(買掛金)と書かれている場合に、振替伝票にはどんな仕訳が記入されるかを解説します。

仕入 120,000 買掛金 120,000

ここでは、なぜこうなるのかを、仕入時の取引と出金伝票の関係から丁寧に確認していきます。

例題:出金伝票に(買掛金)と書かれている場合

(問題)

次の取引を伝票会計によって処理している。振替伝票に記入される仕訳を示しなさい。

  • 商品120,000円を仕入れ、代金は掛けとした
  • ただし、そのうち70,000円については、同日、現金で支払った。
  • この現金支払について、次の出金伝票を作成している。
出金伝票
 X7年7月12日
 (買掛金) 70,000

このとき、振替伝票に記入される仕訳を求めなさい。

出金伝票の意味を整理する

出金伝票は、「現金が出ていった」という事実だけを記録する伝票です。

  • 科目欄に「(買掛金)70,000」とある
  • →「買掛金の支払いとして現金70,000円を支払った」という意味

したがって、出金伝票に対応する仕訳自体は、次の内容を表しています。

買掛金 70,000 現金 70,000

ただし、伝票会計ではこの仕訳を出金伝票の中だけで完結させるため、 振替伝票側には「現金」の勘定を出さないのがポイントです。

振替伝票に記入される仕訳

では、振替伝票には何を書くのかというと、 伝票会計では「取引の本体」を振替伝票に記入すると考えます。

この例での「取引の本体」は、

  • 商品120,000円を仕入れ、いったん全額掛けとした(=買掛金120,000円の発生)

と考えます。したがって、振替伝票に記入される仕訳は次のようになります。

仕入 120,000 買掛金 120,000

ここに現金は登場しません。 現金の動きは、すでに出金伝票で「買掛金/現金70,000」として記録されているからです。

出金伝票に買掛金と書かれていれば、その分は買掛金として仕訳をするということです。

出金伝票と振替伝票を合わせるとどうなるか?

出金伝票と振替伝票を合算すると、最終的な「総合仕訳」は次のようになります。

① 振替伝票(取引の本体)

仕入 120,000 買掛金 120,000

② 出金伝票(現金支払部分)

買掛金 70,000 現金 70,000

①+② をまとめると:

仕入 120,000 現金
買掛金
70,000
50,000

これは、通常の総合仕訳

「商品120,000円を仕入れ、70,000円を現金で支払い、残り50,000円を掛けとした」

とまったく同じ内容になっています。

例題まとめ(第1問での出題パターン)

  • 取引の本体(仕入全体)は振替伝票に書く
    → 仕入120,000/買掛金120,000
  • 現金の動きは出金伝票に任せる
    → (買掛金)70,000 と書かれた出金伝票が「買掛金/現金70,000」の役割を持つ。
  • 振替伝票には現金は書かない
    → だから、答えが「仕入/買掛金120,000」だけになっている。

注意点・試験でのポイント

  • 問題文に「伝票会計」「出金伝票」「振替伝票」と書かれているかを確認する
    伝票会計を前提にしている問題では、振替伝票に現金を登場させないのが原則です。
  • 「仕入時の総合仕訳」と「伝票ごとの仕訳」を区別する
    総合仕訳:仕入/現金・買掛金
    伝票会計:出金伝票+振替伝票に分解 → 振替伝票は仕入/買掛金のみ。
  • 出金伝票に「(買掛金)」とある=買掛金の支払部分は出金伝票で処理済み
    そのため、振替伝票では「仕入と買掛金の対応」を記録するだけでよい。
  • 答え「仕入/買掛金120,000」は伝票会計の前提がある
    この形になっているのは、現金部分を出金伝票で処理しているからだと理解しておく。

このように、「出金伝票に(買掛金)70,000」と書かれている問題では、 現金部分はすでに出金伝票で処理済み → 振替伝票には現金を書かない → 仕入/買掛金120,000となる、 という流れをセットで覚えておけば、第1問の伝票会計問題にも落ち着いて対応できます。