家計簿との違いを知ろう | 簿記とは何か | やさしい簿記3級講座

スポンサーリンク
スポンサーリンク

第1章 簿記とは何か – 家計簿との違いを知ろう

「簿記」はむずかしい数字の勉強、というイメージを持つ人も多いでしょう。
ですが、実は簿記の考え方は、私たちが普段使っている「家計簿」にとてもよく似ています。
違いを知ると、簿記の目的がはっきりと見えてきます。

家計簿は「お金の出入り」を記録するもの

家計簿では、「何に使ったか」「いくら残っているか」を記録します。
目的は、無駄づかいを防いだり、貯金のペースを確認したりすることです。

家計簿の例
日付 内容 収入 支出 残高
4/1 前月繰越 50,000
4/2 アルバイト代 20,000 70,000
4/3 昼食代 600 69,400
4/4 文房具購入 1,000 68,400

家計簿では、単純に「お金が入った」「お金を使った」という事実を記録します。
つまり、結果(残高)を確認するのが目的です。

簿記は「会社の動きを数字で説明するもの」

いっぽう、簿記ではお金の動きだけでなく、「なぜ増えたのか・なぜ減ったのか」も記録します。
そのため、簿記では「収入」「支出」ではなく、次のような分類で考えます。

  • 資産(現金・預金・商品など)
  • 負債(借金・買掛金など)
  • 純資産(元手・資本金など)
  • 収益(売上などのもうけ)
  • 費用(仕入や給料などの出費)

つまり簿記は、「何が増えて」「何が減ったのか」を両面から記録します。
この考え方を「取引の二面性」といいます。

簿記の考え方(例)
出来事 増えたもの 減ったもの
文房具を現金で購入した 消耗品費(費用) 現金(資産)
商品を現金で販売した 現金(資産) 商品(資産)
銀行からお金を借りた 現金(資産) 借入金(負債)

家計簿と簿記のちがいを整理しよう

家計簿と簿記の比較
項目 家計簿 簿記
使う場所 家庭 会社・お店・団体など
目的 お金の残りを確認する 経営の状態を数字で表す
書き方 収入と支出を記録 資産・負債・収益・費用で分類
結果 お金の残高がわかる 利益・財産の状況がわかる

家計簿は「お金の動き」を知るためのもの。
簿記は「お金の動きの理由」を知るためのもの。
この違いを理解することで、簿記がただの数字の勉強ではなく、「会社の言葉」であることが見えてきます。

練習問題

  1. 家計簿の目的は何ですか?
  2. 簿記の目的は何ですか?
  3. 「文房具を現金で買った」場合、簿記では何が増え、何が減りますか?
解答を見る
  1. 家庭のお金の出入りを把握して、残高を確認すること。
  2. 会社のお金の流れを記録し、経営状態を明らかにすること。
  3. 増える:消耗品費(費用)、減る:現金(資産)。

まとめ

家計簿は「お金の出入り」、簿記は「お金の動きの理由」を記録します。
家計簿を一歩進めたものが簿記です。
次回は、簿記を理解するために欠かせない「5つの分類(資産・負債・純資産・収益・費用)」を学びましょう。