ここでは、国宝指定の来迎図、浄土教系仏画を紹介します。来迎図は浄土信仰の仏画です。
※いずれの国宝も必ずしも公開されているわけではありません。
※国宝の中には掲載された住所とは異なり、博物館などへ貸出や寄託をしているものも多くあります。
来迎図、浄土教系仏画
来迎図とは
- 「来迎」とは、仏教において念仏行者の臨終の際に阿弥陀三尊と菩薩25人が白雲に乗って死者を極楽に引き取ることを指し、それを描いた図様を「来迎図」と呼ぶ。
- 平安時代中期には「阿弥陀信仰」が盛んになり、多くの来迎図が描かれた。
- 来迎図は浄土信仰であり、浄土系の宗派の図様であるが、全宗派的な広がりを持つ。
- 代表作には高野山の「聖衆来迎図」があり、鎌倉時代には速度感を強調した「知恩院早来迎図」などが存在する。
阿弥陀とは
- 阿弥陀仏は、極楽浄土に住み、衆生を救う仏であり、略称は弥陀。
- 阿弥陀仏は、法蔵比丘が四十八の誓願を立て、長い修行を果たした後、現在では極楽浄土の主となり、衆生を摂取する仏とされる。
- 第十八願は、阿弥陀仏を念じることで極楽往生ができるとされ、称名念仏の根拠とされた。
- 阿弥陀仏は、大乗仏教の如来の一つであり、浄土教系の仏教では、「南無阿弥陀仏」という称名念仏により浄土に往生できるとされる。
- 阿弥陀如来は、西方にある極楽浄土の教主であり、真言宗では阿弥陀が法蔵菩薩であったときに師事した仏として、別尊とする。