RCIの見方をわかりやすく解説 オシレーター系インジケーター

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指標は株式市場における価格変動やトレンドを分析するための情報を提供するものですが、必ずしも指標通りに市場が動くわけではありません。株式市場の価格は、経済状況、企業業績、ニュースや出来事、その他多数の要因によって複雑に影響されます。

取引における最終的な判断は、ご自身の責任で行ってください。本記事の内容を参考にして行われた取引による損益について、一切の責任を負いかねます。株式取引はリスクを伴う投資行動であり、元本割れや損失が発生する可能性があることを十分ご理解いただいた上で慎重にご判断ください。

RCIについて

RCIの概要

Rank Correlation Indexインジケーター

RCI

概要 RCIは価格の順位相関係数を元に算出されるインジケーターで、相場の過熱感やトレンドの方向性を判断するのに役立ちます。主に短期の売買タイミングを測る指標として使用されます。

かんたん解説 過去一定期間の価格データに順位をつけ、それを日付の順位と比較することで算出されます。100に近い場合は強い上昇トレンド、-100に近い場合は強い下降トレンドを示します。
  • オシレーター型指標
    RCIの値が範囲内(-100~100)で変動し、トレンドの方向性や勢いを示します。

  • 買われすぎ・売られすぎの判断
    上限近くでは買われすぎ、下限近くでは売られすぎの状態を示唆します。

  • 短期分析に適する
    短期間の価格変動を捉える指標として活用されます。

評価 7/10 特定の市場では人気だが、同じ過熱度の指標であるRSIに使用頻度は劣る。

RCIの長所

  • トレンドの強さを直感的に把握
    RCIの数値で上昇または下降トレンドの強さを確認できます。

  • 過熱感の視覚化
    数値が極端な位置に達することで、買われすぎ・売られすぎを判断可能です。

  • 柔軟性
    計算期間を変更することで、短期から中期の分析に対応できます。

RCIの弱点

  • ダマシが発生しやすい
    横ばい相場やノイズが多い場合、誤った売買シグナルを出すことがあります。

  • トレンド相場には不向き
    トレンドが強い場合、RCIの過熱感判断が遅れる可能性があります。

  • 短期的な分析に偏る
    長期的なトレンド分析には適していません。

RCIの見方

RCIの数値について

  • 100付近
    強い上昇トレンドを示し、買われすぎのサインとされます。
  • -100付近
    強い下降トレンドを示し、売られすぎのサインとされます。
  • ゼロ付近
    トレンドが弱く、価格が横ばいの状態を示します。

RCIのサンプルチャート

以下は実際の2024年8月から12月までのTOYOTAの株価とRCIのグラフです。

期間を5日10日15日としたRCIグラフです。

RCIでの売買シグナル

  • 買いシグナル
    RCIが-100付近から上昇に転じた場合、買いのタイミングを示唆します。
  • 売りシグナル
    RCIが100付近から下降に転じた場合、売りのタイミングを示唆します。
  • ゼロ付近のクロス
    RCIがゼロラインを上抜けると上昇トレンド、下抜けると下降トレンドの兆候です。

RCIと他の指標との併用

RCIの精度を向上させるために、他の指標と組み合わせて使用します。

  • MACDとの組み合わせ
    RCIで売買タイミングを捉え、MACDでトレンドの方向性を確認します。

  • RSIとの併用
    RCIとRSIの両方を用いることで、過熱感の判断精度が向上します。

RCIの計算式(参考)

RCIは以下の手順で計算されます。

  • 順位の付与
    各価格データに順位をつけます。

  • 順位相関係数の計算

    RCI= 6× di2 n(n^21) ×-100

    ここで:

    • di: 価格順位と日付順位の差。
    • n: 計算に使用する期間の日数。

まとめ

RCIは短期的なトレンド分析や売買タイミングの判断に役立つ指標です。ただし、ノイズや横ばい相場でのダマシを避けるため、他の指標との併用が推奨されます。適切な期間設定を行うことで、トレード戦略をより精密に構築できます。

インジケーターについて

インジケーターの弱点

  • 過去データに依存
    インジケーターは過去の価格や取引量を基に計算されるため、未来の価格変動を完全に予測するものではありません。予期せぬ中央銀行の発表や突発的な事態、政治動向の急変などには対応できません。
  • 遅延が発生する
    特に移動平均のようなトレンド系指標では、価格変動に対して反応が遅れるため、急激な変動に対応しにくい場合があります。
  • ノイズへの敏感さ
    短期指標では価格の一時的な動き(ノイズ)に敏感になりすぎ、誤ったシグナルが出やすいことがあります。
  • 単独使用の限界
    一つの指標だけでは情報が偏り、相場の全体像を正確に把握できないことが多いです。

インジケーターの弱点への対応策

  • 複数指標の組み合わせを意識する
    一つの指標に頼らず、異なる種類の指標(トレンド系とオシレーター系など)を組み合わせて使うと精度が向上します。
  • 市場環境に合わせる
    インジケーターの効果は、トレンド相場かレンジ相場かによって大きく異なるため、適切な指標を選ぶことが重要です。
  • 過剰な複雑化を避ける
    多くの指標を同時に使うと混乱を招き、明確な判断が難しくなることがあります。シンプルな組み合わせを心がけましょう。
  • ファンダメンタルズも考慮する
    インジケーターは価格の動きに焦点を当てているため、経済指標やニュースなどのファンダメンタルズを無視すると重要なリスクを見逃す可能性があります。
  • 相場の変化に注意
    過去に効果的だった指標や設定が、相場の状況が変わると機能しなくなることもあります。定期的な見直しが必要です。

株式市場における各種指標

ファンダメンタルズ指標
| EBITDAマージン | EPS | PBR | PER | ROA | ROE | ROE拡張 | VWAP | インタレストカバレッジレシオ | キャッシュ比率 | フリーキャッシュフロー | 出来高 | 営業キャッシュフロー | 営業利益率 | 固定比率 | 売上高成長率 | 売買代金 | 当座比率 | 流動比率 | 純利益率 | 自己資本比率 | 負債比率 | 貸株金利 | 配当利回り | 配当性向 | 配当成長率 | 信用倍率 |
信用取引関連指標
| 信用期限到来残高 | 信用残高 | 信用貸株金利 | 回転日数 | 日証金速報 | 空売り残高 | 空売り比率 | 融資残高 | 貸株残高 | 貸株金利 | 逆日歩 |
トレンド系テクニカル指標
| EMA | HLバンド | Variable Volatility Stops | パラボリック | ピボットポイント | フィボナッチ(戻り・ザラ場) | フィボナッチ(戻り・終値) | フィボナッチ(新値・ザラ場) | ボリンジャーバンド | 一目均衡表 | 単純移動平均線 | 回帰トレンド |
オシレーター系テクニカル指標
| Aroon-Indicator | Aroon-Oscillator | ATR | CCI | DMI | DPO | MACD | RCI | RSI | UOS | ウィリアムズ%R | サイコロジカルライン | ストキャスティクス | ポラティリティレシオ | ボリュームレシオ1 | ボリュームレシオ2 | モメンタム | レシオケータ | 標本標準偏差 | 標準偏差 |