ピボットポイントについて
ピボットポイントの概要
Pivot Pointsインジケーター | ||
ピボットポイント 概要 ピボットポイントは、前日の高値、安値、終値を基に計算される重要な価格レベルを示す指標です。これらの価格レベルは、支持線(サポート)や抵抗線(レジスタンス)として機能し、トレンドの転換点や目標価格を予測します。 |
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かんたん解説 ピボットポイントは、価格がどの方向に動くかを判断するのに役立つ指標です。特に短期トレードや日中取引(デイトレード)で頻繁に使用されます。主要なピボットポイントを基準にして、その上下にサポートライン(S1、S2)やレジスタンスライン(R1、R2)が描かれます。 | ||
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評価 8/10 短期トレードで人気が高く、特にデイトレーダーに使用される。 |
ピボットポイントの長所
- シンプルでわかりやすい
計算が簡単で、初心者でも直感的に使いやすいです。 - 短期トレードに最適
日中の価格変動を利用した戦略において重要な役割を果たします。 - 汎用性が高い
株式、為替、先物、暗号資産など、ほぼすべての市場で使用可能です。
ピボットポイントの弱点
- レンジ相場での限界
明確なトレンドがない場合、誤ったシグナルを出す可能性があります。 - 単独での使用はリスクが高い
他の指標と併用しないと、信頼性が低下する場合があります。 - 長期トレードには不向き
基本的に短期トレード向けに設計されており、長期のトレンド分析には適しません。
ピボットポイントの構成要素
- ピボットポイント(PP)
主要な基準価格で、トレンドの方向性を判断する基準となります。中央と考えてよいです。 - サポートライン(S1、S2、S3)
価格が下落した場合の支持線を示します。S3はLBOP(ローブレイクアウトポイント)ともいいます。 - レジスタンスライン(R1、R2、R3)
価格が上昇した場合の抵抗線を示します。R3はHBOP(ハイブレイクアウトポイント)ともいいます。
ピボットポイントのサンプルチャート
以下は2024年8月から12月までのTOYOTAの株価にピボットポイントを適用したグラフです。
上からR3、R2、R1、S1、S2、S3となります。
価格がPPを上回る場合
価格がPP(ピボットポイント)を上抜けた場合、上昇トレンドの可能性が示唆されます。この場合、上方には複数のレジスタンスライン(R1、R2、R3)が存在し、それぞれが次の目標価格および潜在的な反発ポイントとなります。以下のように考えられます:
- R1: 価格がR1に到達すると、上昇トレンドが一時的に停滞し、反発して下降する可能性があります。ただし、R1を突破した場合は、上昇トレンドが継続し、次の目標がR2となります。
- R2: 強い上昇トレンド中であれば、価格がR2を目指す動きが見られます。R2では多くの場合、利確のポイントとして利用されます。ここを突破した場合、さらに強いトレンドが継続し、R3が次の目標となります。
- R3: 非常に強い上昇相場の場合にのみ到達するラインであり、最終的な抵抗線として機能します。R3を突破するケースは少ないですが、その場合は上昇トレンドが非常に強いことを示します。
価格がPPを下回る場合
価格がPPを下抜けた場合、下降トレンドの可能性が示唆されます。この場合、下方には複数のサポートライン(S1、S2、S3)が存在し、それぞれが次の目標価格および潜在的な反発ポイントとなります。以下のように考えられます:
- S1: 価格がS1に到達すると、下降トレンドが一時的に停滞し、反発して上昇する可能性があります。ただし、S1を突破した場合は、下降トレンドが継続し、次の目標がS2となります。
- S2: 強い下降トレンド中であれば、価格がS2を目指す動きが見られます。S2では多くの場合、買いエントリーのポイントとして利用されます。ここを突破した場合、さらに強い下降トレンドが継続し、S3が次の目標となります。
- S3: 非常に強い下降相場の場合にのみ到達するラインであり、最終的な支持線として機能します。S3を突破するケースは少ないですが、その場合は下降トレンドが非常に強いことを示します。
ただし、PPを上回る場合も下回る場合もR2やS2を突破するケースは稀です。
ピボットポイントと他の指標との併用
ピボットポイントは、他のインジケーターと組み合わせることで精度が向上します。
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RSI(相対力指数)との併用
ピボットラインでの反発時にRSIを確認し、買われすぎ・売られすぎの状態を判断します。 -
移動平均線(SMAまたはEMA)との併用
ピボットラインと移動平均線が一致する場合、特に強い支持線・抵抗線として信頼性が高まります。 -
ボリンジャーバンドとの併用
価格がボリンジャーバンドの外側に達する際、ピボットラインと組み合わせて反発ポイントを特定します。
ピボットポイントの計算式(参考)
ピボットポイントの主要ラインは以下の式で計算されます。
- PP: (高値 + 安値 + 終値) ÷ 3
- S1: (PP × 2) – 高値
- R1: (PP × 2) – 安値
- S2: PP – (高値 – 安値)
- R2: PP + (高値 – 安値)
まとめ
ピボットポイントは、短期トレードや日中取引において非常に有用な指標です。支持線・抵抗線を明確に示し、価格の方向性を判断する助けになります。他のインジケーターと併用することで、さらに効果的なトレード戦略を構築することが可能です。
インジケーターについて
インジケーターの弱点
- 過去データに依存
インジケーターは過去の価格や取引量を基に計算されるため、未来の価格変動を完全に予測するものではありません。予期せぬ中央銀行の発表や突発的な事態、政治動向の急変などには対応できません。 - 遅延が発生する
特に移動平均のようなトレンド系指標では、価格変動に対して反応が遅れるため、急激な変動に対応しにくい場合があります。 - ノイズへの敏感さ
短期指標では価格の一時的な動き(ノイズ)に敏感になりすぎ、誤ったシグナルが出やすいことがあります。 - 単独使用の限界
一つの指標だけでは情報が偏り、相場の全体像を正確に把握できないことが多いです。
インジケーターの弱点への対応策
- 複数指標の組み合わせを意識する
一つの指標に頼らず、異なる種類の指標(トレンド系とオシレーター系など)を組み合わせて使うと精度が向上します。 - 市場環境に合わせる
インジケーターの効果は、トレンド相場かレンジ相場かによって大きく異なるため、適切な指標を選ぶことが重要です。 - 過剰な複雑化を避ける
多くの指標を同時に使うと混乱を招き、明確な判断が難しくなることがあります。シンプルな組み合わせを心がけましょう。 - ファンダメンタルズも考慮する
インジケーターは価格の動きに焦点を当てているため、経済指標やニュースなどのファンダメンタルズを無視すると重要なリスクを見逃す可能性があります。 - 相場の変化に注意
過去に効果的だった指標や設定が、相場の状況が変わると機能しなくなることもあります。定期的な見直しが必要です。
株式市場における各種指標
ファンダメンタルズ指標 |
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| EBITDAマージン | EPS | PBR | PER | ROA | ROE | ROE拡張 | VWAP | インタレストカバレッジレシオ | キャッシュ比率 | フリーキャッシュフロー | 出来高 | 営業キャッシュフロー | 営業利益率 | 固定比率 | 売上高成長率 | 売買代金 | 当座比率 | 流動比率 | 純利益率 | 自己資本比率 | 負債比率 | 貸株金利 | 配当利回り | 配当性向 | 配当成長率 | 信用倍率 | |
信用取引関連指標 |
| 信用期限到来残高 | 信用残高 | 信用貸株金利 | 回転日数 | 日証金速報 | 空売り残高 | 空売り比率 | 融資残高 | 貸株残高 | 貸株金利 | 逆日歩 | |
トレンド系テクニカル指標 |
| EMA | HLバンド | Variable Volatility Stops | パラボリック | ピボットポイント | フィボナッチ(戻り・ザラ場) | フィボナッチ(戻り・終値) | フィボナッチ(新値・ザラ場) | ボリンジャーバンド | 一目均衡表 | 単純移動平均線 | 回帰トレンド | |
オシレーター系テクニカル指標 |
| Aroon-Indicator | Aroon-Oscillator | ATR | CCI | DMI | DPO | MACD | RCI | RSI | UOS | ウィリアムズ%R | サイコロジカルライン | ストキャスティクス | ポラティリティレシオ | ボリュームレシオ1 | ボリュームレシオ2 | モメンタム | レシオケータ | 標本標準偏差 | 標準偏差 | |