金利と利回りとは？利回りと利率の違いや計算方法を事例を交えてわかりやすく解説

金利と利回りは、金融資産運用の重要な概念ですが、両者の違いや計算方法について理解が必要です。この記事では、利率・利回りの計算式、さらに具体的な事例を用いて解説していきます。特に、投資初心者の方にもわかりやすい内容で、実際の投資に役立つ知識を提供します。

INDEX

利率と利回りの違いとは？

利率とは、投資元本に対してどれだけの利息が付くかを示す割合のことです。例えば、1年あたりの利率が5%であれば、元本に対して年間で5%の利息が付与されることを意味します。利率は固定金利や変動金利として表され、元本に対する利息の割合を示します。

一方、利回りは、元本に対してどれだけのリターン（収益）が得られるかを示す指標です。利回りは、利息だけでなく、配当やキャピタルゲイン（値上がり益）を含めたトータルリターンを計算します。そのため、利回りは、投資全体の成果を示す指標としてよく使われます。

項目	利回り	利率
定義	投資家が投資から得られる実際の利益を示す割合。市場価格や売却益を考慮した実質的な収益率。	借入金や投資元本に対して設定された固定の利息割合。年利や定期預金などに適用される。
計算方法	（利益 / 投資元本）× 100。例えば、株式や債券の実際の収益に基づいて計算。	（年間利息 / 元本）× 100。元本に対して定期的に支払われる利息に基づいて計算。
考慮する要素	実際の投資の結果、キャピタルゲイン（売却益）や配当金、利息を含む。	元本に対して定められた固定利率で、売却益や配当金は含まれない。
適用範囲	主に投資信託、株式、債券など、投資商品に広く適用。	主に預金やローンなど、元本に対して定められた利息を対象とする。
期間	通常、1年を基準として計算されるが、期間は柔軟に設定可能。	一般的に1年を基準として計算され、年利として表示されることが多い。
変動性	投資の成果に応じて変動する。例えば、株式の価格変動や売却タイミングで異なる。	定められた固定の利率で、変動しない。
例	株式投資における年間収益率、債券の市場価格を反映した利回り。	定期預金や貸出における年間利息率（例：年利1%）。

利率は、元本に対する利息の割合を表します。例えば、100万円を年利5%の定期預金に預けた場合、1年間の利息は次のように計算されます。

この例では、元本100万円に対して5万円の利息が得られます。この率が利率です。

利回りは、投資額に対する年間収益を示す指標です。計算式は以下の通りです：

例えば、2000万円の不動産物件を購入し、年間の家賃収入が100万円だった場合、利回りは次のように計算されます：

この例では、投資した2000万円に対して年間で5%の利回りが得られることを示しています。

利率は元本に対する利息の割合であり、基本的には固定された金額を示します。一方、利回りは、利息だけでなく、投資全体の収益を含めたトータルリターンを意味します。そのため、利回りの方が投資全体のパフォーマンスを評価する際に役立つ指標となります。

たとえば、配当や値上がり益のある株式投資や、不動産の家賃収入を考慮する場合、利回りが重要になります。利率は主に預金や債券で使われますが、利回りは幅広い投資商品で活用されます。

金利と利回りは、金融資産運用における基本的な概念であり、投資判断において重要な指標です。利率は主に元本に対する固定の利息を示し、利回りは投資全体の収益を示します。利回りの方が、投資商品のパフォーマンスを総合的に評価する際に役立つため、特に投資判断の際に注目される指標です。

実際の投資では、これらの指標を正しく理解し、適切な計算を行うことで、より良い投資判断を下すことができるでしょう。