FP 相続税の控除と軽減 厳選過去問とまとめ ファイナンシャルプランナー2級と3級

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FP2級、FP3級対策の相続税の控除と軽減についてのまとめです。ここに書かれている事項を理解・暗記し、厳選過去問予想問題を繰り返し解くだけで十分です。特にマーカーが引いてある箇所は必ず暗記してください。法定相続人の数基礎控除の計算式はよく問われます。過去問の事例を解いて理解を深めてください。
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相続税の控除と軽減

生命保険金の非課税限度額は、500万円×法定相続人数(基礎控除と同じ)
控除対象
未払医療費、未払税金、通夜・葬儀費用(香典返し費用除く)、死体捜索費
基礎控除
税率は10~50% 各受取人ごと法定相続分で計算し、合算する
  法定相続人数に参入するか
相続の放棄をした者 算入
養子 実子がいる場合 養子は1人まで参入
実子がいない場合 養子は2人まで参入
実子とみなされる者

特別養子の者

配偶者の実施であって、被相続人(亡くなった人のこと)の養子となった者

代襲相続人で被相続人の養子となった者

相続税の計算

課税総額=相続財産の総額 - 遺産に係る基礎控除

 基礎控除=3000万円+600万円×法定相続人数

相続人が1人の場合は3600万円の相続まで相続税がかからないということ
遺産はサブロー基礎控除、相続放棄も算入す で覚えるとよい
課税総額を各法定相続人の法定相続分で分割し、それぞれの相続税額を求め、再び計算する

相続税合算額を実際の按分割合で再分割

 配偶者、1親等血族以外(兄弟姉妹、孫など)であれば20%増し

各相続人につき、税額控除を適用
配偶者の税額軽減
相続税総額×(課税価格合計額×配偶者法定相続分 又は配偶者課税価格 の小さい額)÷課税合計額
配偶者が取得した財産が1億6000万円以下の場合、配偶者法定相続分に相続税かからない
配イロ相続かからない などの覚え方
未成年者控除
(20-相続開始時年齢)×6万円
障害者控除
(85-相続開始時年齢)×6万円
相次相続控除(10年以内に2回以上相続)、外国税額控除(外国で相続税相当を支払った場合)
相続時精算課税制度を利用した場合
贈与税額を相続税額から控除、超過する場合は還付
申告納付
基礎控除以下不要、配偶者の税額軽減、小規模宅地等の特例を受ける場合、納付税額が0円でも申告
相続開始を知った日の翌日から10ヶ月以内に被相続人死亡時の住所地の所轄税務署長へ
延納
10万円を超えていること 最高20年
物納
基礎控除以下不要、配偶者の税額軽減、小規模宅地等の特例を受ける場合、納付税額が0円でも申告
控除対象

金銭納付が困難、公権、不動産、船舶、社債、株式、動産の順

厳選過去問&予想問題

以下は関連する正誤問題です。問題文をタップ(クリック)すると解答解説が表示されます。

相続税の「遺産に係る基礎控除額」を計算する際の法定相続人の数は、相続人のうちに相続の放棄をした者がいる場合であっても、その放棄がなかったものとしたときの相続人の数とされる。
(正)設問の通り正しい。相続の放棄をした場合、はじめから相続人とならなかったものと見なされるが、相続税の計算においては法定相続人の数に参入することができる。[相続税と放棄]
相続税の「遺産に係る基礎控除額」を計算する際の法定相続人の数は、相続人のうちに相続を放棄した者がいる場合、その放棄がなかったものとしたときの相続人の数となる。
(正)設問の通り正しい。[相続税と放棄]
相続税の計算において、相続人が受け取った退職手当金等の非課税限度額を計算する際の法定相続人の数は、相続人のうち相続の放棄をした者がいる場合であっても、その放棄がなかったものとしたときの相続人の数とされる。
(正)設問の通り正しい。[退職手当金と相続税]
相続税の計算において、生命保険金の非課税限度額は、「「500万円」×法定相続人の数」の算式により算出するが、相続人に相続の放棄をした者がいた場合、当該法定相続人の数は、「その放棄がなかった」ものとしたときの相続人の数とされる。
(正)設問の通り正しい。相続放棄した者についても法定相続人に加えて計算する。[生命保険と相続税]
相続税の計算において、生命保険金の非課税限度額は、「「1,000万円」× 法定相続人の数」の算式により算出する。
(誤)死亡保険金については500万円×法定相続人の数が非課税限度額となる。この法定相続人の数には相続放棄した者も含まれる。[生命保険と相続税]
令和4年中に開始する相続において、相続税における遺産に係る基礎控除額は、「3,000万円+600万円×法定相続人の数」の算式により算出される。
(正)設問の通り正しい。課税財産の総額を求め、基礎控除額を減額することで課税遺産総額を求める。その後、法定相続分(実際の按分割合ではない)で相続税の総額を求め、その総額について実際の按分割合によって各相続人の相続税額を求める。[相続税の基礎控除]
令和4年中に開始した相続において、相続人が被相続人の配偶者、実子2人、特別養子縁組以外の縁組による養子2人の計5人である場合、相続税の計算における遺産に係る基礎控除額は、「5,400万円」である。
(正)設問の通り正しい。実子がいる場合、養子は1人まで含めることができる(実子がいない場合は2人まで)。計算式は3,000万円+600万円×4=5,400万円[相続税の基礎控除]
相続税における遺産に係る基礎控除額の計算上、被相続人に1人の実子と3人の養子がいる場合、「法定相続人の数」に被相続人の養子を「2人まで含めることができる」。
(誤)1人まで含めることができる。養子を増やすことで基礎控除額を増やす事を認めないため。[相続税の基礎控除]
相続税の基礎控除額の計算上、法定相続人の数に含める被相続人の養子の数は、被相続人に実子がいる場合、2人までである。
(誤)1人まで含めることができる。養子を増やすことで基礎控除額を増やす事を認めないため。ただし、実子がいない場合は2人までとなる。[相続税の基礎控除]
令和4年中に開始する相続において、相続税額の計算における遺産に係る基礎控除額は、「5,000万円+1,000万円× 法定相続人の数」の算式により求められる。
(誤)3,000万円+600万円×法定相続人の数、となる。[相続税の基礎控除]
相続税の計算において、「配偶者に対する相続税額の軽減」の適用を受けるためには、相続が開始した日において被相続人との婚姻期間が20年以上でなければならない。
(誤)配偶者に対する相続税額の軽減の適用においては婚姻期間は問われない。[配偶者の相続税軽減]
「配偶者に対する相続税額の軽減」の規定の適用を受けた場合、配偶者の取得する財産の価額が、相続税の課税価格の合計額に対する配偶者の法定相続分相当額、あるいは「1億6,000万円」までのいずれか多い金額までであれば、原則として、配偶者の納付すべき相続税額はないものとされる。
(正)設問の通り正しい。[配偶者の相続税軽減]
「配偶者に対する相続税額の軽減」の適用を受けるためには、相続税の申告書を提出しなければならない。
(正)設問の通り正しい。[配偶者の相続税軽減]
「配偶者に対する相続税額の軽減」は、配偶者が相続により取得した財産の価額が、配偶者の法定相続分相当額または「1億2,000万円」のいずれか多い金額までであれば、配偶者は相続税がかからないという規定である。
(誤)配偶者の法定相続分相当額または1億6000万円以下の場合は相続税はかからない。[配偶者の相続税軽減]

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