Jupyter Notebookのセットアップと使い方
Jupyter Notebookは、Pythonのコード実行、メモ、グラフ表示、分析結果の記録を1つの画面で行える開発環境です。特に、機械学習やデータ分析では、コードを少しずつ実行しながら結果を確認できるため、学習や試行錯誤に適しています。
この記事では、Jupyter Notebookのセットアップ方法、基本的な使い方、セルの種類、データ可視化、仮想環境との連携について解説します。
Jupyter Notebookのセットアップと使い方を図で理解する

Jupyter Notebookとは?
Jupyter Notebookは、ブラウザ上でPythonコードを実行できるインタラクティブな開発環境です。
コード、実行結果、グラフ、説明文を同じノートブック内にまとめられるため、データ分析や機械学習の作業記録としても便利です。
- Pythonコードをセル単位で実行できる
- 実行結果をすぐに確認できる
- グラフや表を表示できる
- Markdownで説明文を書ける
- 分析過程をノートのように残せる

Pythonと仮想環境の準備
Jupyter Notebookを使うには、まずPython環境を用意します。プロジェクトごとにライブラリを分けて管理するため、仮想環境を作成しておくと便利です。
仮想環境の作成
python -m venv myenv
仮想環境の有効化
# Windowsの場合
myenv\Scripts\activate
# macOS / Linuxの場合
source myenv/bin/activate
仮想環境を有効化すると、その環境内でPythonやライブラリを管理できます。
Jupyter Notebookのインストール
仮想環境を有効化した状態で、Jupyter Notebookをインストールします。
pip install notebook
インストール後、次のコマンドでJupyter Notebookを起動できます。
jupyter notebook
コマンドを実行するとブラウザが開き、Jupyter Notebookのダッシュボードが表示されます。
新しいノートブックを作成する
Jupyter Notebookのダッシュボードから、新しいノートブックを作成できます。
- ブラウザでJupyter Notebookを開く
- 「New」をクリックする
- 「Python 3」を選択する
- 新しいノートブックが開く
ノートブックでは、セルにコードや文章を入力して作業を進めます。
セルの種類
Jupyter Notebookでは、セルという単位でコードや文章を管理します。主なセルには、コードセルとマークダウンセルがあります。
| セルの種類 | 用途 |
|---|---|
| コードセル | Pythonコードを入力して実行する |
| マークダウンセル | 説明文、見出し、リスト、数式などを書く |
コードを実行する
コードセルにPythonコードを入力し、Shift + Enterを押すと、そのセルのコードが実行されます。
print("Hello, Jupyter Notebook!")
実行結果はセルのすぐ下に表示されます。セル単位で実行できるため、少しずつ確認しながら作業を進められます。
Markdownで説明文を書く
マークダウンセルを使うと、ノートブック内に説明文や見出しを追加できます。
# 見出し
- 箇条書き
- 説明文
- 数式やメモ
コードだけでなく、分析の意図や結果の解釈も一緒に残せるため、後から見返しやすくなります。
データの可視化
Jupyter Notebookでは、グラフをノートブック内に直接表示できます。データ分析や機械学習では、データの傾向を確認するために可視化がよく使われます。
import matplotlib.pyplot as plt
import numpy as np
x = np.linspace(0, 10, 100)
y = np.sin(x)
plt.plot(x, y)
plt.show()
このコードを実行すると、ノートブック上にグラフが表示されます。
Jupyter Notebookの便利な機能
- セルの再実行: 編集したセルを何度でも実行できる
- 実行結果の保存: コードと出力結果を一緒に保存できる
- チェックポイント: 作業途中の状態を保存できる
- エクスポート: HTMLやPDFなどの形式で出力できる
- 可視化: グラフや表をその場で確認できる
ノートブックの保存とエクスポート
Jupyter Notebookで作成したファイルは、.ipynb形式で保存されます。
また、必要に応じてHTMLやPDFなどの形式にエクスポートすることもできます。
.ipynb:Jupyter Notebook形式- HTML:Webページとして確認しやすい形式
- PDF:配布用資料として使いやすい形式
仮想環境とJupyter Notebookの連携
仮想環境ごとに異なるライブラリを使いたい場合は、その仮想環境をJupyter Notebookのカーネルとして登録します。
まず、仮想環境内でipykernelをインストールします。
pip install ipykernel
次に、仮想環境をJupyter Notebookのカーネルとして登録します。
python -m ipykernel install --user --name=myenv --display-name "Python (myenv)"
これにより、Jupyter Notebookのカーネル一覧からPython (myenv)を選択できるようになります。
Jupyter Notebookを使う場面
| 用途 | 内容 |
|---|---|
| Pythonの学習 | コードを少しずつ実行して確認できる |
| データ分析 | 表やグラフを見ながら分析できる |
| 機械学習 | 前処理、学習、評価を段階的に試せる |
| レポート作成 | コード、説明、結果を1つにまとめられる |
まとめ
Jupyter Notebookは、Pythonコードの実行、データ分析、可視化、メモの作成を1つの画面で行える便利な開発環境です。
仮想環境と組み合わせることで、プロジェクトごとに必要なライブラリを分けて管理できます。機械学習やデータ分析では、試行錯誤しながら処理を進める場面が多いため、Jupyter Notebookは非常に扱いやすいツールです。