Python 2とPython 3の違い | Pythonのバージョン | Python本格超入門

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Python 2とPython 3の違い

Pythonは、その進化の過程で大きな分岐点となったのが「Python 2」と「Python 3」です。この記事では、Python 2とPython 3の違いについて詳しく解説し、どのような点が変更され、現代のプログラミングでどちらを使うべきかを説明します。

Python 2とPython 3の概要

Python 2は2000年にリリースされ、長い間標準のPythonバージョンとして使用されてきました。しかし、Python 2の設計には時代遅れの部分があり、プログラムの効率や使いやすさを向上させるため、Python 3が2008年に登場しました。Python 3は、互換性のない変更を加えているため、Python 2で書かれたコードはそのままではPython 3で動作しないことがあります。

主な違い

以下に、Python 2とPython 3の主な違いを表形式でまとめました。

機能 Python 2 Python 3
サポート 2020年に公式サポート終了 現行バージョンとして推奨され、サポートされている
print文 print "Hello, World!" (括弧不要) print("Hello, World!") (括弧が必要)
整数の除算 3 / 2 = 1 (整数同士の除算は整数) 3 / 2 = 1.5 (浮動小数点が返される)
Unicodeサポート デフォルトでASCII デフォルトでUnicode
range()関数 リストを返す イテレータを返す(メモリ効率が向上)
エラーハンドリング except Exception, e: という形式 except Exception as e: という形式

Python 3の主要な変更点

Python 3には、Python 2から多くの重要な変更点があります。これにより、プログラムがより柔軟で効率的に動作するようになりました。

  • print関数: Python 2ではprintは文法の一部として扱われ、括弧は不要でしたが、Python 3では関数として扱われ、括弧が必要です。
  • 整数の除算: Python 2では、整数同士の除算は切り捨てられて整数が返されますが、Python 3では浮動小数点が返されるようになりました。
  • Unicode対応: Python 3では、文字列はデフォルトでUnicode形式で扱われるため、国際化に対応しやすくなっています。
  • range関数: Python 3では、range()はリストではなくイテレータを返し、メモリの効率が向上しています。
  • エラーハンドリング: エラーハンドリングの書き方が変わり、Python 3ではasを使って例外をキャッチします。

Python 2からPython 3への移行

Python 2は2020年にサポートが終了しており、新しいプロジェクトではPython 3を使用することが推奨されています。Python 2からPython 3に移行するためのツールも提供されており、以下のポイントに注意しながら移行を進めることが大切です。

Python 2からPython 3への移行時に注意すべき点:

  • print文を関数形式に変更する
  • 整数の除算結果を確認し、必要に応じて//(フロア除算)を使う
  • 文字列操作に関してUnicode対応を考慮する
  • エラーハンドリングをasを使った形式に変更する

Python 2とPython 3のコード例

以下に、Python 2とPython 3のコードの違いを示す例をいくつか紹介します。


# Python 2: print文
print "Hello, World!"

# Python 3: print関数
print("Hello, World!")
    

# Python 2: 整数の除算
print 3 / 2  # 出力は1

# Python 3: 整数の除算
print(3 / 2)  # 出力は1.5
    

# Python 2: エラーハンドリング
try:
    x = 1 / 0
except ZeroDivisionError, e:
    print "Error:", e

# Python 3: エラーハンドリング
try:
    x = 1 / 0
except ZeroDivisionError as e:
    print("Error:", e)
    

まとめ

Python 2とPython 3には多くの違いがあり、特にプログラムの書き方や動作に関して重要な変更が含まれています。Python 3は、Python 2の弱点を補い、よりモダンで効率的なプログラミングが可能となっています。今後新しく学ぶ場合や開発する場合には、Python 3を選択することが強く推奨されます。