リスト内包表記との違い | 高階関数 | Python本格超入門

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リスト内包表記との違い

Pythonには、リストやイテラブルに対して簡潔に操作を行う方法がいくつかあります。その中でも、リスト内包表記と高階関数(mapfilterなど)が頻繁に使われます。この記事では、これら2つのアプローチの違いについて解説します。

リスト内包表記とは

リスト内包表記は、リストを生成するための簡潔な記法です。ループや条件式を1行で記述できるため、コードの可読性が高くなります。以下は、リスト内包表記を使ってリスト内の数値を2倍にする例です。


# リスト内包表記の例
numbers = [1, 2, 3, 4, 5]
doubled = [x * 2 for x in numbers]
print(doubled)  # 出力: [2, 4, 6, 8, 10]
    

このように、リスト内包表記は、可読性が高くシンプルな書き方を提供します。

高階関数(map, filter)との違い

一方で、高階関数は、関数を他の関数に引数として渡すことができ、イテラブルに対して一括で操作を行う場合に便利です。次の例では、map関数を使ってリスト内の数値を2倍にしています。


# map関数を使った例
numbers = [1, 2, 3, 4, 5]
doubled = list(map(lambda x: x * 2, numbers))
print(doubled)  # 出力: [2, 4, 6, 8, 10]
    

このように、map関数は、指定した関数をリストのすべての要素に適用する場合に便利です。

どちらを使うべきか?

リスト内包表記と高階関数の違いは、主に次の2点にあります。

  • 可読性: リスト内包表記は簡潔で読みやすいコードを提供します。特に、短い処理ではリスト内包表記が好まれることが多いです。
  • 柔軟性: 高階関数(mapfilterなど)は、より複雑な操作や他の高階関数との組み合わせが可能で、汎用性が高いです。

リスト内包表記と高階関数の比較表

項目 リスト内包表記 高階関数(map, filter)
記述の簡潔さ 非常に簡潔 やや冗長になる
可読性 読みやすい 複雑な処理ではやや難解
複雑な処理 シンプルな操作に向いている 複雑な処理や組み合わせに向いている
パフォーマンス ほぼ同等 ほぼ同等

具体例: フィルタリングの違い

次に、フィルタリングの例をリスト内包表記とfilter関数で比較してみましょう。リスト内の偶数を抽出する場合、それぞれ次のように記述できます。


# リスト内包表記によるフィルタリング
numbers = [1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10]
evens = [x for x in numbers if x % 2 == 0]
print(evens)  # 出力: [2, 4, 6, 8, 10]

# filter関数によるフィルタリング
evens = list(filter(lambda x: x % 2 == 0, numbers))
print(evens)  # 出力: [2, 4, 6, 8, 10]
    

両方の結果は同じですが、リスト内包表記は短く読みやすいコードを提供し、filterは高階関数としての柔軟な使い方が可能です。

まとめ

リスト内包表記と高階関数(mapfilterなど)は、どちらもPythonでのリスト操作を効率的に行うための強力なツールです。シンプルで読みやすいコードを書くにはリスト内包表記が適していますが、複雑な処理や他の関数との組み合わせが必要な場合は高階関数が適しています。使い分けを理解し、適切な方法を選ぶことが重要です。