CSVの読み込み
Pythonでは、csv
モジュールを使って簡単にCSVファイルを読み込むことができます。CSV(Comma Separated Values)形式のファイルは、データをカンマで区切って記録しているため、データの保存ややり取りに広く使われています。
この節では、PythonでCSVファイルをどのように読み込むかについて、基本的な操作方法を学びます。
CSVモジュールの読み込み
まず、csv
モジュールをインポートする必要があります。標準モジュールなので、インストールは不要です。
import csv
CSVファイルの読み込み
CSVファイルを読み込むには、open()
関数でファイルを開き、csv.reader
を使用します。with
構文を使うことで、自動的にファイルが閉じられます。
with open('data.csv', 'r') as file:
reader = csv.reader(file)
for row in reader:
print(row)
CSVファイルの内容をリストとして読み込む
csv.reader
を使うと、CSVファイルの各行をリスト形式で取得できます。例えば、次のようなCSVファイルがあるとします:
名前,年齢,職業
山田太郎,25,エンジニア
佐藤花子,30,デザイナー
このデータをPythonで読み込むと、各行がリストとして扱われます:
with open('data.csv', 'r') as file:
reader = csv.reader(file)
for row in reader:
print(row)
出力例:
['名前', '年齢', '職業']
['山田太郎', '25', 'エンジニア']
['佐藤花子', '30', 'デザイナー']
ヘッダーをスキップする
CSVファイルにヘッダー行(カラム名)が含まれている場合、最初の行をスキップすることができます。next()
関数を使うと、一行目だけを読み飛ばすことができます。
with open('data.csv', 'r') as file:
reader = csv.reader(file)
next(reader) # ヘッダー行をスキップ
for row in reader:
print(row)
ファイルをディクショナリ形式で読み込む
CSVファイルをディクショナリ形式で読み込むには、csv.DictReader
を使用します。この方法では、CSVのヘッダーをキーとして、各行を辞書として扱います。
with open('data.csv', 'r') as file:
reader = csv.DictReader(file)
for row in reader:
print(row)
出力例:
{'名前': '山田太郎', '年齢': '25', '職業': 'エンジニア'}
{'名前': '佐藤花子', '年齢': '30', '職業': 'デザイナー'}
まとめ
- CSVファイルを読み込むには、
csv.reader
を使用する。 - 各行をリストとして扱い、必要に応じて辞書形式で読み込むことも可能。
- ヘッダー行をスキップする場合、
next()
関数を使う。 - ディクショナリ形式で読み込むには、
csv.DictReader
を使用する。