Pythonの予約語「else」の解説
elseとは何か
elseは、Pythonで条件分岐を制御するために使用される予約語です。else
は、if
文またはelif
文の条件が全てFalse
の場合に実行されるコードブロックを定義します。else
は「それ以外のすべての場合に行う処理」を指定するためのキーワードであり、if
またはelif
と必ずセットで使います。
elseの基本的な使い方
else
はif
文やelif
文の後に続き、全ての条件がFalse
のときに実行されるブロックを定義します。以下は基本的な例です。
score = 60
if score >= 90:
print("Aランク")
elif score >= 80:
print("Bランク")
else:
print("Cランク")
この例では、score
の値が60のため、最初のif
とelif
の条件がどちらもFalse
になります。そのためelse
ブロックが実行され、「Cランク」が出力されます。
elseとifの組み合わせ
通常、else
はif
と共に使用されます。if
で特定の条件をチェックし、その条件がFalse
の場合にelse
で処理を行います。
is_sunny = False
if is_sunny:
print("天気が良いです")
else:
print("天気が悪いです")
このコードでは、is_sunny
がFalse
のため、else
ブロックが実行され、「天気が悪いです」というメッセージが表示されます。
elseの動作の流れ
else
は、if
やelif
の条件が全てFalse
になった場合に実行されます。else
に条件は指定できませんが、if
やelif
が失敗した場合に処理を定義することができます。
条件の状態 | 動作 |
---|---|
ifの条件がTrue | ifブロックが実行され、elifとelseは無視される |
ifの条件がFalseで、elifの条件がTrue | elifブロックが実行され、elseは無視される |
ifとすべてのelifがFalse | elseブロックが実行される |
elseを使った例外処理
else
はtry
–except
ブロックでも使用できます。例外が発生しない場合に実行されるコードを定義することができます。
try:
x = 10 / 2
except ZeroDivisionError:
print("ゼロで割ることはできません")
else:
print(f"計算結果: {x}")
この例では、else
はexcept
ブロックが実行されなかった場合に実行され、計算結果が表示されます。もし例外が発生すると、else
はスキップされます。
ループ内でのelse
else
は、for
やwhile
ループの中でも使用でき、ループが正常に終了した場合に実行されます。break
で途中でループが終了した場合、else
ブロックは実行されません。
for i in range(5):
if i == 3:
break
print(i)
else:
print("ループが正常に終了しました")
このコードでは、break
が実行されるため、else
ブロックは実行されません。もしbreak
がなければ、else
が実行され、「ループが正常に終了しました」と表示されます。
まとめと注意点
else
はif
またはelif
がFalse
の場合に実行されるコードブロックです。else
には条件を指定できません。あくまで前の条件がすべて失敗した場合に実行されます。else
はtry
–except
ブロックやループ内でも使用でき、特定の条件で処理を行うための便利なツールです。- ループで
else
を使用する場合、break
が実行されるとelse
ブロックは実行されない点に注意してください。