明示的な型変換 | 型変換 | JavaScript 超完全入門 基本から発展までのすべて

明示的な型変換とは？

JavaScriptでは、データ型を明示的に変換することが可能です。これを明示的な型変換と呼びます。JavaScriptは動的型付け言語であるため、異なる型のデータ同士を比較したり、演算したりする際に、データ型を変換することがよくあります。明示的な型変換を使うと、意図的にデータ型を変更してプログラムの動作を制御することができます。

主な型変換の方法

JavaScriptでは、次のような主な型変換の方法があります。

文字列への変換

数値やブール値を文字列に変換するには、String()を使用します。また、他のデータ型を+""を使って文字列に変換することもできます。

let num = 123;
let bool = true;

let strNum = String(num); // 数値を文字列に変換
let strBool = String(bool); // ブール値を文字列に変換

console.log(strNum); // "123"
console.log(strBool); // "true"

// 簡易な方法
console.log(num + ""); // "123"

この例では、数値とブール値を文字列に変換しています。

数値への変換

文字列やブール値を数値に変換するには、Number()を使用します。parseInt()やparseFloat()も、特定の条件下で数値に変換するために使われます。

let str = "456";
let bool = false;

let numStr = Number(str); // 文字列を数値に変換
let numBool = Number(bool); // ブール値を数値に変換

console.log(numStr); // 456
console.log(numBool); // 0

この例では、文字列"456"とブール値falseを数値に変換しています。

ブール型への変換

数値や文字列をブール型に変換するには、Boolean()を使用します。0、""、null、undefined、NaNはfalseとして変換され、それ以外の値はtrueに変換されます。

let num = 0;
let str = "";

let boolNum = Boolean(num); // 数値をブール型に変換
let boolStr = Boolean(str); // 空文字列をブール型に変換

console.log(boolNum); // false
console.log(boolStr); // false

この例では、数値0や空文字列をfalseに変換しています。

型変換の動作の比較

明示的な型変換の動作をまとめた表です。

プログラムの解説

<script>
// 文字列への変換
let num = 123;
let bool = true;
console.log(String(num)); // "123"
console.log(String(bool)); // "true"

// 数値への変換
let str = "456";
let boolFalse = false;
console.log(Number(str)); // 456
console.log(Number(boolFalse)); // 0

// ブール型への変換
let zero = 0;
let emptyStr = "";
console.log(Boolean(zero)); // false
console.log(Boolean(emptyStr)); // false
</script>

このプログラムでは、数値、文字列、ブール値のそれぞれを文字列、数値、ブール型に変換しています。

まとめ

JavaScriptでは、明示的な型変換を行うことでデータの型を適切に変更できます。String()、Number()、Boolean()などを使用して、異なるデータ型同士を変換し、プログラムの正しい動作を確保することができます。型変換を理解することで、より柔軟にコードを書くことができるようになります。