VBAのDefCurでCurrency型のデフォルトデータ型を指定する方法をわかりやすく解説

DefCurの概要

DefCurの基本的な使い方

以下の例では、DefCur C を使い、変数のデータ型を省略しても自動的にCurrency型として扱うようにします。

DefCur C ' C で始まる変数は Currency 型になる

Sub TestDefCur()
    Dim CPrice, CTax, CTotal  ' Currency 型として扱われる
    CPrice = 1999.99
    CTax = CPrice * 0.1
    CTotal = CPrice + CTax
    MsgBox "税込価格: " & CTotal
End Sub

解説：

• DefCur C: 変数名の先頭が C で始まる場合、自動的に Currency 型になる。
• Dim CPrice, CTax, CTotal: 型指定を省略しても Currency 型として扱われる。
• 小数点以下4桁までの精度で計算が可能。

複数の文字を指定する

カンマ区切りで複数の頭文字を指定できます。

DefCur C, P ' C, P で始まる変数は Currency 型

Sub TestMultipleDefCur()
    Dim CAmount, PBalance
    CAmount = 5000.75
    PBalance = 12000.50
    MsgBox "CAmount: " & CAmount & vbCrLf & "PBalance: " & PBalance
End Sub

解説：

• DefCur C, P: C, P で始まる変数を Currency 型にする。
• Dim CAmount, PBalance: どちらも Currency 型として扱われる。

Excel VBAでのDefCurの活用

Excelシートの金額データをCurrency型として処理する例です。

DefCur T ' T で始まる変数は Currency 型

Sub CalculateTax()
    Dim TSubtotal, TTotal
    TSubtotal = Range("A1").Value
    TTotal = TSubtotal * 1.1 ' 消費税 10% を加算
    Range("B1").Value = TTotal
End Sub

解説：

• DefCur T: T で始まる変数を Currency 型にする。
• Dim TSubtotal, TTotal: 型指定なしでも Currency 型として扱われる。
• セルA1の金額に消費税を加算し、B1に結果を出力。

DefCurの制限と注意点

• 小数点以下4桁まで: それ以上の精度が必要な場合は Double を使用。
• コードの可読性に注意: 明示的な型指定がないため、可読性が低下することがある。
• モジュール単位でのみ適用: 他のモジュールには影響しない。

よくある質問

Q: DefCur を使うメリットは？

A: 金額計算で高精度な小数計算が必要な場合、Currency型を統一できる。

Q: Option Explicit と一緒に使えますか？

A: はい。ただし、Dim で変数を宣言する必要があります。

Q: DefCur はどこで使用すべきですか？

A: 財務計算や金額管理のVBAプログラムで活用できますが、可読性のために明示的な型指定を推奨します。

まとめ

• DefCur は、特定の頭文字で始まる変数を Currency 型として扱う。
• 複数の文字を指定することで、複数の変数を Currency 型に統一できる。
• 小数点以下4桁までの高精度な計算が可能。
• Excel VBAの金額計算や財務処理に活用できる。
• 可読性を下げる可能性があるため、明示的な型指定を推奨。