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Callの概要
プロシージャを明示的に呼び出す VBAの予約語 | ||
Call 概要 Call ステートメントは、VBAで別のプロシージャ(SubやFunction)を呼び出す際に使用されます。通常、プロシージャを呼び出す際にCallを省略できますが、Callを明示すると引数を必ず括弧で囲む必要があります。 わかりやすく説明 別のSubやFunctionを実行するための命令。 |
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Callの基本的な使い方
Call を使って Sub プロシージャを呼び出す例です。
Sub Greet()
MsgBox "こんにちは!"
End Sub
Sub TestCall()
Call Greet ' Callを使ってSubプロシージャを呼び出す
End Sub
解説:
Sub Greet()
: 「こんにちは!」と表示するマクロ。Call Greet
: Call を使ってGreet
を実行。
Callを省略した場合
Call は省略可能で、次のように記述しても問題ありません。
Sub TestNoCall()
Greet ' Call を省略しても実行可能
End Sub
解説:
- VBAでは Call を省略しても Sub を実行できる。
- 可読性を向上させたい場合や明示的に記述したい場合に Call を使う。
Callを使うときの括弧の扱い
Call を使うと、引数は必ず括弧で囲む必要があります。
Sub ShowMessage(msg As String)
MsgBox msg
End Sub
Sub TestCallWithArgs()
Call ShowMessage("Hello!") ' Call を使う場合は括弧が必要
End Sub
解説:
Call ShowMessage("Hello!")
: Call を使う場合は括弧で引数を囲む。- Call を省略するときは、括弧なしで記述できる(例:
ShowMessage "Hello!"
)。
Excel VBAにおけるCallの活用
Excel VBAでは、Callを使って複数のマクロを順番に実行することができます。
Sub FirstMacro()
MsgBox "最初のマクロ実行"
End Sub
Sub SecondMacro()
MsgBox "次のマクロ実行"
End Sub
Sub RunAll()
Call FirstMacro
Call SecondMacro
End Sub
解説:
RunAll
を実行すると、FirstMacro
→SecondMacro
の順に実行される。- 複数のマクロを順番に実行したい場合に便利。
Application.Runを使ったCallの応用
ExcelのVBAでは、Application.Run
を使うことで他のブックのマクロを実行できます。
Sub RunMacroFromAnotherWorkbook()
Application.Run "別のブック.xlsm!MacroName"
End Sub
解説:
Application.Run
を使うことで、他のExcelブックのマクロを実行可能。- Call は同じモジュール内のプロシージャを実行する際に使用するが、
Application.Run
は異なるブックのマクロも実行できる。
CallとDoEventsを組み合わせる
VBAで長時間実行する処理の途中で Call
と DoEvents
を組み合わせると、ユーザーの操作を受付可能にできます。
Sub LongProcess()
Dim i As Long
For i = 1 To 1000000
If i Mod 1000 = 0 Then Call DoEvents ' 一定間隔でユーザー操作を許可
Next i
MsgBox "処理完了"
End Sub
解説:
- ループ内で
Call DoEvents
を実行し、Excelの応答を維持。 - Call を付けずに
DoEvents
だけでも動作するが、明示的に Call を使うことで可読性を向上させる。
注意点
- Call を使うと括弧が必須: Call を使用した場合、引数があるプロシージャの引数は必ず括弧で囲む必要がある。
- 省略可能: VBA では Call を省略してもプロシージャは実行される。
- Excelのマクロ実行順を制御できる: Call を使うことで、複数のマクロを順番に実行することができる。
よくある質問
- Q: Call を省略するとどのような影響がありますか?
- A: ほとんどの場合、省略しても問題ありません。ただし、引数を渡す場合は Call を使うと括弧が必要になります。
- Q: Call を使うメリットは何ですか?
- A: 明示的にプロシージャを呼び出すことを示すことで、コードの可読性を向上させることができます。
- Q: Excelのマクロ実行順を管理するにはどうすればよいですか?
- A: Call を使うことで、複数のマクロを順番に実行できます。また、
Application.Run
を使えば、他のブックのマクロを実行することも可能です。
まとめ
- Call は VBA で Sub や Function を明示的に呼び出すためのステートメント。
- 省略可能だが、使用すると引数は括弧で囲む必要がある。
- Excel VBA では、複数のマクロを順番に実行する際に役立つ。
- 異なるブックのマクロを実行する場合は、
Application.Run
を使用する。 - 長時間処理の途中で
Call DoEvents
を使うと、Excelの応答を維持できる。