VBAのBinaryでバイナリデータを扱う方法をわかりやすく解説

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Binaryの概要

バイナリデータを扱う VBAの予約語

Binary

概要 Binary キーワードは、VBAの Open ステートメントでファイルを開く際に、バイナリ(2進数)モードを指定するために使用されます。バイナリモードでは、テキストデータではなく、画像や実行ファイルなどのあらゆるバイナリデータをそのまま読み書きできます。

わかりやすく説明 ファイルを開くときに、文字データではなく、画像やプログラムのようなデータをそのまま扱うための指定。

  • テキストデータではなく、バイナリデータ(画像、音声、実行ファイルなど)をそのまま扱う。
  • Open ステートメントと組み合わせて使用する。
  • ファイルの内容をそのまま読み書きするため、データ破損を防げる。

Binaryの基本的な使い方

以下の例では、ファイルをバイナリモードで開き、データを読み込んでいます。

Sub ReadBinaryFile()
    Dim fileNum As Integer
    Dim buffer() As Byte
    Dim filePath As String
    filePath = "C:\sample.bin"
    
    fileNum = FreeFile
    Open filePath For Binary As #fileNum
    ReDim buffer(1 To LOF(fileNum)) ' ファイルサイズ分のバッファを確保
    Get #fileNum, , buffer
    Close #fileNum
    
    MsgBox "バイナリデータを読み込みました"
End Sub

解説:

  • Open filePath For Binary As #fileNum: ファイルをバイナリモードで開く。
  • LOF(fileNum): ファイルのサイズを取得。
  • Get #fileNum, , buffer: ファイルの内容を配列に格納。
  • Close #fileNum: ファイルを閉じる。

Binaryモードでファイルに書き込む

以下の例では、ファイルをバイナリモードで開き、データを書き込んでいます。

Sub WriteBinaryFile()
    Dim fileNum As Integer
    Dim buffer() As Byte
    Dim filePath As String
    filePath = "C:\output.bin"
    
    buffer = StrConv("Hello", vbFromUnicode) ' 文字列をバイト配列に変換
    
    fileNum = FreeFile
    Open filePath For Binary As #fileNum
    Put #fileNum, , buffer
    Close #fileNum
    
    MsgBox "バイナリデータを書き込みました"
End Sub

解説:

  • StrConv("Hello", vbFromUnicode): 文字列をバイナリデータに変換。
  • Open filePath For Binary As #fileNum: ファイルをバイナリモードで開く。
  • Put #fileNum, , buffer: バイナリデータを書き込む。

Binaryを使うメリット

  • 画像や音声、実行ファイルなどのバイナリデータをそのまま扱える。
  • テキストモードと異なり、データの改行コード変換が行われず、正確に保存できる。
  • バイナリ形式のデータを直接編集・変換する処理が可能になる。

注意点

  • データ形式を間違えると破損する: バイナリデータをテキストデータとして扱うと、ファイルが破損する可能性がある。
  • ファイルのサイズを確認することが重要: LOFSeek を使用して適切なデータ処理を行う必要がある。
  • テキストデータを扱う場合は適切なエンコーディングを考慮する: StrConv などを使ってUnicode変換を行う。

よくある質問

Q: Binary はどのようなデータを扱うのに適していますか?
A: 画像、音声、実行ファイル、圧縮ファイルなど、バイナリ形式のデータを扱うのに適しています。
Q: Binary モードで開いたファイルを誤ってテキストモードで開くとどうなりますか?
A: 文字コードの変換が行われ、データが破損する可能性があります。バイナリデータは必ず Binary モードで開いてください。
Q: Binary を使わずにバイナリデータを扱えますか?
A: いいえ、VBAの標準機能では Binary モードを使用しないと、バイナリデータの正確な処理は難しくなります。

まとめ

  • Binary は Open ステートメントと併用して、ファイルをバイナリモードで開くために使用する。
  • 画像や音声ファイル、実行ファイルなどのバイナリデータを安全に読み書きできる。
  • テキストファイルと異なり、改行コードなどの自動変換が行われないため、データを正確に保持できる。
  • バイナリデータの処理には、GetPutLOF などのVBA関数を活用する。
  • 誤ったデータ形式で開くと、ファイルが破損する可能性があるので注意が必要。