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特定のデータがあるセルのアドレスを取得するには?
Excelで特定のデータが入力されているセルのアドレス(セルの位置)を取得したい場合、手作業で探すのは手間がかかります。ADDRESS
関数とMATCH
関数を組み合わせることで、データがどのセルにあるのかを簡単に検索できます。
本記事では、ADDRESS
とMATCH
を活用したセルアドレス取得のテクニックについて解説します。
ADDRESS関数とは?
ADDRESS
関数は、指定した行番号と列番号に基づいて、セルのアドレスを取得する関数です。
基本構文
=ADDRESS(行番号, 列番号, [参照形式], [A1/R1C1], [シート名])
この関数は、数値で指定した行と列のセルアドレスを返します。
MATCH関数とは?
MATCH
関数は、指定した値が範囲の中で何番目にあるかを検索する関数です。
基本構文
=MATCH(検索値, 検索範囲, [照合の型])
この関数は、検索範囲内での位置(行または列の番号)を返します。
特定のデータのセルアドレスを取得する方法
例えば、以下のようなデータがあるとします。
A | B | |
---|---|---|
1 | ID | 商品名 |
2 | 101 | りんご |
3 | 102 | バナナ |
4 | 103 | ぶどう |
5 | =ADDRESS(MATCH(“バナナ”, B2:B4, 0)+1, 2) |
数式の解説
セルA5に以下の数式を入力します。
=ADDRESS(MATCH("バナナ", B2:B4, 0)+1, 2)
この数式の動作:
- MATCH(“バナナ”, B2:B4, 0) → “バナナ” が B3 にあるため、結果は 2
- +1 → 実際の行番号は 2+1 = 3(A1からの相対位置を修正)
- ADDRESS(3,2) → “$B$3” を返す
計算結果
- “バナナ” があるセルのアドレス:$B$3
シート名を含めたセルアドレスの取得
シート名を含めたセルアドレスを取得する場合、ADDRESS
関数の第5引数にシート名を指定します。
=ADDRESS(MATCH("バナナ", B2:B4, 0)+1, 2, 4, 1, "商品リスト")
計算結果
- “バナナ” のセルアドレス(シート名付き):‘商品リスト’!$B$3
応用:行と列を動的に取得する
列も動的に指定したい場合、MATCH
を2回使って行と列を検索できます。
=ADDRESS(MATCH("バナナ", B2:B4, 0)+1, MATCH("商品名", A1:B1, 0))
計算結果
- “バナナ” のセルアドレス:$B$3
まとめ
Excelで特定のデータがあるセルのアドレスを取得するには、ADDRESS
とMATCH
を組み合わせるのが便利です。
- ADDRESS:行番号と列番号からセルアドレスを取得
- MATCH:指定したデータの位置(行または列)を検索
- シート名を含めることで、異なるシートのセルアドレスも取得可能
この方法を活用すれば、データ検索やレポート作成の効率が向上します。
使用した関数について

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