検索語を含む行のデータを全て抽出して表示させたい | EXCELトピックス

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Excelで検索語を含む行を抽出して表示する方法

Excelでは、特定の検索語を含むセルがある行を抽出して表示させることができます。この機能を利用すると、大量のデータから必要な行を効率よく抽出できます。この記事では、範囲内で検索語を部分一致で検索し、該当する行を別の範囲に表示する方法を解説します。

具体的な例

以下のようなデータがあるとします:

A B C
1 りんご みかん ぶどう
2 いちご なし すいか
3 さくらんぼ メロン バナナ
4 もも キウイ りんご
5 りんご

検索語が「りんご」(セルA5に入力)である場合、A1:C4の範囲を検索し、「りんご」を含む行をA6:C6以降に表示することとします。

方法: FILTER関数を使用する

ExcelのFILTER関数を使用すると、このような行抽出を簡単に実現できます。

手順

  1. 検索語をセルA5に入力します(例: 「りんご」)。
  2. A6セルに以下の数式を入力します:
    =FILTER(A1:C4, BYROW(A1:C4, LAMBDA(row, SUMPRODUCT(–ISNUMBER(SEARCH(A5, row)))>0)))
  3. Enterキーを押すと、「りんご」を含む行がA6:C6以降に表示されます。

数式の解説

  • FILTER(A1:C4, …): 範囲A1:C4を条件に基づいて抽出します。
  • BYROW(…): 各行ごとに条件を評価します。
  • LAMBDA(row, …): 各行が条件を満たすかどうかを評価するカスタム関数です。
  • SEARCH(A5, row): 各行のセルに検索語(A5)を部分一致で検索します。
  • SUMPRODUCT(–ISNUMBER(…))>0: 各行で検索語が見つかったセルが1つ以上あればTRUEを返します。

動作結果

検索語「りんご」を入力した場合、以下のような結果が表示されます:

A B C
6 りんご みかん ぶどう
7 もも キウイ りんご

注意点

  • FILTER関数はExcel 365およびExcel 2021以降で利用可能です。
  • 検索語が範囲内に見つからない場合、#CALC!エラーが表示されます。この場合、FILTER関数にデフォルト値を設定することで、エラーを防げます(例: =FILTER(…, …, “該当なし”))。
  • 部分一致検索では大文字小文字が区別されない点に注意してください。
  • #CALC!エラーを表示させたくないときは、=IFERROR(FILTER(…),”データなし”) とします。

まとめ

FILTER関数を使用すれば、検索語を含む行を簡単に抽出して表示することができます。大規模なデータの中から必要な情報を効率よく取り出せるため、業務や分su析で非常に役立ちます。

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