IF文の中にANDを入れる正しい書き方と実例
ExcelでIF関数の中にAND関数を組み合わせて使用することで、複数の条件を同時に満たした場合のみ特定の処理を実行させることができます。この記事では、IF関数とAND関数の基本構文、使い方の手順、および具体例を解説します。
IF関数とAND関数の基本構文
IF関数にAND関数を組み合わせた基本構文は以下の通りです。
=IF(AND(条件1, 条件2, …), 値がTRUEのときの結果, 値がFALSEのときの結果)
AND関数は、すべての条件が満たされる場合にTRUEを返し、1つでも条件を満たさない場合にはFALSEを返します。
手順
- IF関数とAND関数を使用したいセル(例:B2)を選択します。
- 次のような数式を入力して、複数の条件を設定します。
数式の例
たとえば、セルA2の値が10以上であり、かつセルB2の値が20以下である場合に「OK」を表示し、それ以外の場合には「NG」を表示する数式は以下の通りです:
=IF(AND(A2 >= 10, B2 <= 20), “OK”, “NG”)
数式の解説
- A2 >= 10: セルA2の値が10以上であるかを確認します。
- B2 <= 20: セルB2の値が20以下であるかを確認します。
- AND(A2 >= 10, B2 <= 20): 両方の条件を満たす場合にTRUEを返し、1つでも条件を満たさない場合にはFALSEを返します。
- IF(…, “OK”, “NG”): AND関数の結果がTRUEの場合「OK」、FALSEの場合「NG」を表示します。
例
以下の表では、A列とB列に数値が入力されており、C列でA列の値が10以上かつB列の値が20以下である場合に「OK」、それ以外の場合には「NG」と表示されます。
A | B | C | |
---|---|---|---|
1 | 値1 | 値2 | 判定結果 |
2 | 15 | 20 | =IF(AND(A2 >= 10, B2 <= 20), “OK”, “NG”) |
3 | 8 | 18 | =IF(AND(A3 >= 10, B3 <= 20), “OK”, “NG”) |
4 | 12 | 25 | =IF(AND(A4 >= 10, B4 <= 20), “OK”, “NG”) |
5 | 10 | 15 | =IF(AND(A5 >= 10, B5 <= 20), “OK”, “NG”) |
結果
- C2セル:A2が10以上かつB2が20以下のため、「OK」と表示されます。
- C3セル:A3が10未満のため、「NG」と表示されます。
- C4セル:B4が20を超えているため、「NG」と表示されます。
- C5セル:A5が10以上でB5が20以下のため、「OK」と表示されます。
プログラミング言語で書いて説明すると
EXCEL | JavaScript |
---|---|
=IF(AND(A2 >= 10, B2 <= 20), “OK”, “NG”) |
|
まとめ
IF関数の中にAND関数を組み合わせることで、複数の条件がすべて満たされる場合のみ特定の処理を実行することができます。この方法を使うことで、複数条件の判定が必要な場面でも簡単に条件を設定できます。
使用した関数について

AND関数で全ての条件を満たすかを判定する方法と複数条件やORとの組み合わせについてわかりやすく解説
AND関数についてすべての条件を満たす論理式Excel関数=AND( 論理式1 , 論理式2 , 論理式3 ,,,, )概要 全ての論理式を満たすことでTRUEを返す 「かつ」を実現する関数であり、「または」はOR関数 論理式については論理式を参照 文字列を比較し等しければTRUEを返すEXACT、数値を比較するDEL...

IF関数で論理式による表示の切り替えの方法についてわかりやすく解説
IF関数についてIFの概要論理式の結果によって表示を切り替えるExcel関数=IF( 論理式 , TRUEの場合 , FALSEの場合 )概要 論理式の結果によって異なる値を返す 論理式については論理式を参照 文字列を比較し等しければTRUEを返すEXACT、数値を比較するDELTAを用いて正誤チェックなどをすることも...