カンマ区切り数値を1.0億のような日本式数値表記で表示する方法
Excelで「100,000,000」を「1.0億」や「24,000」を「2.4万」といった日本式の数値表記に変換する方法を紹介します。この記事では、Excelの計算式を使い、数値を万・億単位で小数点以下1桁まで表示させる方法を解説します。
日本式数値表記の概要
日本では、数値を「万」「億」「兆」といった4桁単位で表記することが一般的です。例えば、「1,000,000」は「100万」、「100,000,000」は「1億」となります。この表記方法は、4桁区切りで単位を用いることで、大きな数値を見やすくする役割があります。今回は、この日本式の数値表記に加え、小数点以下1位を表示する方法を紹介します。
方法1: 数式を使った日本式数値表記の変換方法
まず、数値を「万」「億」の単位で表示するためにIF関数とROUND関数を組み合わせる方法を解説します。この方法では、万や億の単位に応じて小数点以下1桁まで表示することができます。
数式
以下の数式では、セルA1に入力された数値が1万以上の場合に「万」、1億以上の場合に「億」の単位で表示され、小数点以下1桁まで表示されます。
=IF(A1>=100000000, ROUND(A1/100000000, 1) & “億”, IF(A1>=10000, ROUND(A1/10000, 1) & “万”, A1))
数式の解説
- IF(A1>=100000000, ROUND(A1/100000000, 1) & “億”, …): A1の数値が1億(100,000,000)以上であれば、数値を1億で割って小数点以下1桁に四捨五入し、「億」を付けて表示します。
- IF(A1>=10000, ROUND(A1/10000, 1) & “万”, …): 1億未満で、1万(10,000)以上の場合、数値を1万で割り、小数点以下1桁に四捨五入して「万」を付けて表示します。
- A1: 1万未満の場合はそのまま数値を表示します。
例
次の表のように、セルA1に数値を入力し、セルB1で日本式数値表記に変換する数式を設定します。
A | B | |
---|---|---|
1 | 数値 | 日本式数値表記 |
2 | 24000 | =IF(A2>=100000000, ROUND(A2/100000000, 1) & “億”, IF(A2>=10000, ROUND(A2/10000, 1) & “万”, A2)) |
3 | 5650000000 | =IF(A3>=100000000, ROUND(A3/100000000, 1) & “億”, IF(A3>=10000, ROUND(A3/10000, 1) & “万”, A3)) |
結果
- セルA2が「24000」の場合、セルB2には「2.4万」と表示されます。
- セルA3が「5650000000」の場合、セルB3には「56.5億」と表示されます。
まとめ
Excelでカンマ区切りの数値を日本式数値表記に変換するには、IF関数とROUND関数を使って小数点以下1桁まで表示する方法があります。小数点以下1桁を表示するには数式が必要ですが、整数のみの表示であれば書式設定だけで簡単に表現可能です。
書式設定では正しく表記できません。
使用した関数について

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