IF関数を複数つなげるには? (複数分岐のこと)
この記事では、ExcelのIF関数を複数回使用して、複数の条件を評価し、それに応じた結果を返す方法(複数分岐)について解説します。これにより、1つのセルで複雑な判定を行うことができます。
IF関数を複数回使う方法
Excelでは、1つのIF関数をネスト(入れ子)して使用することで、複数の条件を評価することができます。この方法を「複数分岐」と呼び、条件ごとに異なる結果を返すことが可能です。
基本的な構文は以下の通りです:
=IF(条件1, 結果1, IF(条件2, 結果2, 結果3))
この式では、まず条件1を評価し、条件1が真なら結果1を返し、条件1が偽なら条件2を評価します。条件2が真なら結果2を返し、それも偽なら結果3を返します。
例: IF関数を使って成績を評価する
以下の表では、学生の点数に応じて「優」「良」「可」「不可」と評価を行います。点数が90以上なら「優」、70以上90未満なら「良」、50以上70未満なら「可」、50未満なら「不可」と表示するようにします。
A | B | C | |
---|---|---|---|
1 | 学生 | 点数 | 評価 |
2 | 田中 | 85 | =IF(B2>=90, “優”, IF(B2>=70, “良”, IF(B2>=50, “可”, “不可”))) |
3 | 佐藤 | 75 | =IF(B3>=90, “優”, IF(B3>=70, “良”, IF(B3>=50, “可”, “不可”))) |
4 | 鈴木 | 45 | =IF(B4>=90, “優”, IF(B4>=70, “良”, IF(B4>=50, “可”, “不可”))) |
※EXCEL2016以降であれば=IFS(B2>=90, “優”, B2>=70, “良”, B2>=50, “可”, TRUE, “不可”) とIFSを使って書くこともできます。
手順
- セルC2に以下の数式を入力します:
- =IF(B2>=90, “優”, IF(B2>=70, “良”, IF(B2>=50, “可”, “不可”)))
- この式では、B2の点数を評価し、条件に従って評価結果を返します。
- 他のセルにも同様の数式を入力します。例えば、C3には=IF(B3>=90, “優”, IF(B3>=70, “良”, IF(B3>=50, “可”, “不可”))) のように入力します。
- それぞれの点数に対して、適切な評価が返されます。
解決策2: より簡単に条件分岐を管理する方法(SWITCH関数の使用)
Excel 2019以降、より簡単に複数の条件を処理するために、SWITCH関数を使用することができます。SWITCH関数は、指定した式の結果を評価し、それに基づいて結果を返す関数です。複雑なIF関数のネストを避けることができ、より簡潔に条件分岐を作成できます。
以下の例では、点数に基づいて評価を返します:
A | B | C | |
---|---|---|---|
1 | 学生 | 点数 | 評価 |
2 | 田中 | 85 | =SWITCH(TRUE(), B2>=90, “優”, B2>=70, “良”, B2>=50, “可”, “不可”) |
3 | 佐藤 | 75 | =SWITCH(TRUE(), B3>=90, “優”, B3>=70, “良”, B3>=50, “可”, “不可”) |
4 | 鈴木 | 45 | =SWITCH(TRUE(), B4>=90, “優”, B4>=70, “良”, B4>=50, “可”, “不可”) |
手順
- セルC2に以下の数式を入力します:
- =SWITCH(TRUE(), B2>=90, “優”, B2>=70, “良”, B2>=50, “可”, “不可”)
- この式では、SWITCH関数を使って複数の条件を評価し、適切な評価を返します。
- 同様に他のセルにも数式を入力し、評価を行います。
まとめ
IF関数を複数つなげることで、複雑な条件分岐を作成することができます。さらに、Excel 2019以降ではSWITCH関数を使って、より簡単に条件分岐を作成することが可能です。どちらの方法も、目的に応じて使い分けると良いでしょう。
古いEXCELでSWITCHを使いたい

使用した関数について

