モード(最頻値)を求めたい
この記事では、EXCELでデータのモード(最頻値)を求める方法を紹介します。モードとは、データセット内で最も頻繁に出現する値を指し、特にデータの傾向を把握する際に有用です。平均や中央値と並んでデータの代表値の一つとして用いられます。EXCELには、単一のモードを求める「MODE関数」と、複数のモードがある場合にそれら全てを返す「MODE.MULT関数」の2つの関数があります。
MODE関数を使用してモードを求める
A | B | C | D | |
---|---|---|---|---|
1 | データセット | |||
2 | 5 | |||
3 | 8 | |||
4 | 3 | |||
5 | 7 | |||
6 | 5 | |||
7 | =MODE(A2:A6) |
手順
- データを範囲A2:A6に入力します。
- 空いているセル(例えばA7)に=MODE(A2:A6)と入力します。
- ENTERキーを押すと、モードが計算されます。
MODE関数の役割
MODE関数は、指定した範囲内で最も頻繁に出現する値を返します。ただし、範囲内に複数のモードが存在しても、最初に出現したモードのみを返します。つまり、データセットに2つ以上の最頻値があっても、単一のモードしか求められません。
結果
5(データセット5, 8, 3, 7, 5の最頻値)
MODE.MULT関数を使用して複数のモードを求める
A | B | C | D | |
---|---|---|---|---|
1 | データセット | |||
2 | 5 | |||
3 | 8 | |||
4 | 5 | |||
5 | 3 | |||
6 | 3 | |||
7 | =MODE.MULT(A2:A6) |
手順
- データを範囲A2:A6に入力します。
- 複数のモードを表示したいセル範囲(例:A7:A9)を選択します。
- 入力ボックスに=MODE.MULT(A2:A6)と入力します。
- CTRL+SHIFT+ENTERを押すと、複数のモードが表示されます。
MODE.MULT関数の役割
MODE.MULT関数は、指定した範囲内に複数のモードが存在する場合、全てのモードを返します。通常のMODE関数では最初に見つかったモードのみ返しますが、MODE.MULTを使用することで複数の最頻値を簡単に求められます。特に、データに複数の代表値がある場合に有用です。
結果
5, 3(複数のモードが存在する場合)
MODE関数とMODE.MULT関数の違い
MODE関数とMODE.MULT関数は、どちらもモード(最頻値)を求めるための関数ですが、以下のような違いがあります。
- MODE関数: 単一のモードしか返しません。範囲内に複数のモードがある場合、最初に見つかったものだけを返します。
- MODE.MULT関数: 複数のモードがある場合に、全てのモードを返します。CTRL+SHIFT+ENTERで配列数式として使用します。
複数のモードとは?
データセットによっては、複数の値が同じ頻度で最も多く出現する場合があります。このような場合、複数のモードが存在すると言います。例えば、データセット「5, 8, 3, 7, 5, 3」では、「5」と「3」が2回ずつ出現しており、どちらもモードとなります。通常のMODE関数ではこれらのうち最初に出現した「5」のみを返しますが、MODE.MULT関数を使用すると、両方の値を返すことができます。
まとめ
MODE関数は、データセット内の最頻値(モード)を1つだけ返す関数で、最初に見つかったものを返します。一方、MODE.MULT関数を使うことで、複数のモードが存在する場合に全てのモードを取得することが可能です。複数の代表値を求めたい場合には、MODE.MULT関数が便利です。