Johan Sebastian Bach (1685-1750)
このページはヨハン・セバスチャン・バッハのオーケストラ作品を紹介します。 太枠はとくに有名な作品です。
管弦楽組曲
バッハの管弦楽組曲は、17世紀末から18世紀初頭のフランスやイタリアの影響を受けた形式で書かれた作品群で、4つの組曲(BWV 1066~1069)から成ります。各組曲は、序曲(フランス風序曲)に続き、舞曲や民俗的な性格を持つ楽章が続く構成となっています。華やかでリズミカルな表現や技巧的な演奏が特徴であり、特に第3番の「エア」(G線上のアリア)や第2番のフルートソロが有名です。バッハがケーテン宮廷で作曲したとされるこれらの組曲は、バロック音楽の典型として広く演奏されています。
管弦楽組曲第1番 ハ長調 BWV.1066
管弦楽組曲第2番 ロ短調 BWV.1067
管弦楽組曲第3番 ニ長調 BWV.1068
管弦楽組曲第4番 ニ長調 BWV.1069
管弦楽組曲 ト短調 BWV.1070
協奏曲
バッハの協奏曲は、独奏楽器とオーケストラの対話を重視した作品が多く、特にヴァイオリン協奏曲(BWV 1041、1042)はその代表例です。これらは華やかで技巧的な独奏パートと調和の取れた伴奏が特徴で、抒情的な緩徐楽章も魅力です。また、2つのヴァイオリンのための協奏曲(BWV 1043)は、繊細な掛け合いや対位法が際立つ名作です。さらに、チェンバロ協奏曲(BWV 1052~1058)はバッハが既存の作品を編曲して作られたもので、鍵盤楽器をソロとした協奏曲として先駆的な意義を持ちます。これらの協奏曲は、バロック音楽の協奏曲形式を深化させるとともに、後の音楽にも大きな影響を与えました。
ヴァイオリン協奏曲 イ短調 BWV.1041
ヴァイオリン協奏曲 ホ長調 BWV.1042
ヴァイオリン協奏曲第1楽章 ニ長調(失われた楽曲の冒頭部分) BWV.1045
2つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 BWV.1043
フルート、ヴァイオリンとチェンバロのための協奏曲 イ短調 BWV.1044
チェンバロと弦楽のための協奏曲 ニ短調 BWV.1052
チェンバロと弦楽のための協奏曲 ホ長調 BWV.1053
チェンバロと弦楽のための協奏曲 ニ長調 BWV.1054
チェンバロと弦楽のための協奏曲 イ長調 BWV.1055
チェンバロと弦楽のための協奏曲 ヘ短調 BWV.1056
チェンバロ、2本のリコーダーと弦楽のための協奏曲 ヘ長調 BWV.1057
チェンバロと弦楽のための協奏曲 ト短調 BWV.1058
チェンバロ協奏曲 ニ短調 BWV.1059
2つのチェンバロと弦楽のための協奏曲 ハ短調 BWV.1060
2つのチェンバロと弦楽のための協奏曲 ハ長調 BWV.1061
2つのチェンバロと弦楽のための協奏曲 ハ短調 BWV.1062
3つのチェンバロと弦楽のための協奏曲 ニ短調 BWV.1063
3つのチェンバロと弦楽のための協奏曲 ハ長調 BWV.1064
4つのチェンバロと弦楽のための協奏曲 イ短調(アントニオ・ヴィヴァルディの協奏曲ロ短調作品3-10による編曲) BWV.1065
ブランデンブルク協奏曲
ブランデンブルク協奏曲は、バッハがケーテン宮廷時代に作曲した6つの協奏曲(BWV 1046~1051)から成る一連の作品で、クリスティアン・ルートヴィヒ辺境伯に献呈されました。それぞれの協奏曲は異なる楽器編成と形式を採用し、独奏楽器群と合奏の対話を通じて多彩な音楽表現を追求しています。第1番は狩猟風のホルンが活躍し、第2番はピッコロトランペットの華やかな旋律が特徴的です。第3番は弦楽器のアンサンブルによる躍動感に富み、第4番はリコーダーとヴァイオリンの軽やかな対話が魅力。第5番ではチェンバロが独奏楽器として初めて大々的に登場し、第6番はヴィオラやガンバを中心にした独特の響きを持っています。これらの協奏曲は、バロック音楽の協奏曲形式の到達点として評価され、個々の楽章は独立して演奏されることも多い名作です。
ブランデンブルク協奏曲第1番 ヘ長調(ヴィオリーノ・ピッコロ、3本のオーボエ、ファゴット、2本の狩猟ホルン、弦楽と通奏低音のための) BWV.1046
ブランデンブルク協奏曲第2番 ヘ長調(トランペット、オーボエ、リコーダー、ヴァイオリン、弦楽と通奏低音のための) BWV.1047
ブランデンブルク協奏曲第3番 ト長調(3本のヴァイオリン、3本のヴィオラ、3本のチェロと通奏低音のための) BWV.1048
ブランデンブルク協奏曲第4番 ト長調(ヴァイオリン、2本のエコーフルート、弦楽と通奏低音のための) BWV.1049
ブランデンブルク協奏曲第5番 ニ長調(チェンバロ、ヴァイオリン、フルートと弦楽のための) BWV.1050
ブランデンブルク協奏曲第6番 変ロ長調 2つのヴィオラと2つのヴィオラ・ダ・ガンバ、チェロと通奏低音のための BWV.1051
第1ブランデンブルク協奏曲 BWV.1071