チ。-地球の運動について-について
基礎データ
| ジャンル | #歴史 #科学 |
|---|---|
| 作者 | 魚豊 |
| 掲載誌 | ビッグコミックスピリッツ |
| 発表期間 | 2020年9月～2022年4月 |
| 最新刊 | 完結 |
| アニメ制作会社 | マッドハウス |
| 放送時期 |
NHK土曜23:45、ABEMA土曜24:15 ※PrimeVideoでの配信はありません |
|
主題歌 OP/ED |
第1期 OP：サカナクション「怪獣」 第1期 ED：ヨルシカ「アポリア」 |
| 受賞 |
マンガ大賞 2021年 2022年 エントリー 次にくるマンガ大賞 2021年 10位 このマンガ大賞がすごい！ 2022年オトコ版 2位 全国書店員が選んだおすすめコミック 2022年 5位 手塚治虫文化章 2022年 マンガ大賞 このマンガを読め！ 2022年 6位 |
チ。-地球の運動について-の無料配信とサブスク リンク集
舞台は15世紀のP王国。教会が人々の心や科学までも支配している時代で、教会の教えのなかで最も大切なひとつが、地球が宇宙の中心でその周りを惑星が動いているとする『天動説』だった。『天動説』がこの世の真理だとされ、その教えに背く者は『異端者』というレッテルを張られ、激しく弾圧された。この時代を生きているのが、飛び級で大学への進学を認められた神童・ラファウ。彼は周囲の期待に応え、当時最も重要とされていた神学を専攻すると宣言。が、以前から熱心に打ち込んでいる天文への情熱は捨てられずにいた。ある日、彼はフベルトという謎めいた学者と出会う。異端思想に基づく禁忌に触れたため拷問を受け、投獄されていたというフベルト。彼が研究していたのは、宇宙に関する衝撃的な『ある仮説』だった――。
【ネタバレ含む】3分でわかるチ。-地球の運動について-のあらすじ
簡単にアニメ各話を紹介します。タップすると表示されます。
チ。-地球の運動について-の登場人物と声優の紹介
| 名前 | どんな人？ | 声優 |
|---|---|---|
| ラファウ | 12歳で大学に進級した神童。地動説に魅入られ、フベルトの意思を継いで研究を続けるが。 | 坂本真綾 |
| フベルト | 地動説の研究者で異端者として捕まるも、ラファウと共に天文観測を続ける。火あぶりに処される直前にラファウに研究資料を託す。 | 速水奨 |
| ポトツキ | ラファウの義父。かつて地動説を研究していたが、ラファウの研究を黙認していたことをノヴァクに脅され、密告する。 | 巻島康一 |
| ノヴァク | 元傭兵で異端審問官。けだるげな態度をとりつつ、異端者を厳しく取り締まる。 | 津田健次郎 |
| オクジー | 代闘士で、超ネガティブ思考の持ち主。視力が良いが空を恐れており、早く天国に行きたいと願っている。 | 小西克幸 |
| グラス | オクジーの同僚で超ポジティブ思考の持ち主。家族を亡くし絶望していたが、火星に希望を見出す。 | 白石稔 |
| バデーニ | 修道士で、「知」を追求した結果、眼を焼かれ田舎村に左遷された。知識量と計算力に優れ、右目に眼帯をしている。 | 中村悠一 |
| ヨレンタ | 天文研究助手で、知識と才能を持つが、「女だから」と研究を阻まれている。バデーニの難問を解くなど優秀。 | 仁見紗綾 |
チ。-地球の運動について-のアニメ未放送は原作漫画の何巻から？
アニメ 第1期の対応
- 現在、第1期放送中！
| 第1期 | 原作 1巻～ |
|---|
電子コミックのリンク集
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チ。-地球の運動について-のアニメと漫画の対応一覧表
アニメは原作漫画だと何話？一覧
| サブタイトル | 単行本 | 原作話数 |
|---|---|---|
|
第1話 『地動説』、とでも呼ぼうか |
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第1巻 1 |
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第2話 今から、地球を動かす |
2～3 | |
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第3話 僕は、地動説を信じてます |
3～4 | |
|
第4話 この地球は、天国なんかよりも美しい |
 |
第2巻 5～7 |
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第5話 私が死んでもこの世界は続く |
8～9 |
|
|
第6話 世界を、動かせ |
10～12 |
|
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第7話 真理のためなら |
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第3巻 13～15 |
|
第8話 イカロスにならねば |
16～18 |
|
|
第9話 きっとそれが、何かを知るということだ |
19～21 |
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|
第10話 知
|
 |
第4巻 22～24 |
|
第11話 血 |
24～26 |
|
|
第12話 俺は、地動説を信仰してる |
 |
26～28 第5巻 29 |
|
第13話 『自由』を |
29～31 |
|
|
第14話 今日のこの空は |
31～33 |
|
|
第15話 私の、番なのか？ |
33～35 |
|
|
第16話 行動を開始する |
 |
第6巻 36～38 |
|
第17話 次回 |
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原作漫画はアニメだと何話？一覧
左側、話数の数字をクリックするとgoogle検索結果が表示されます。
| 単行本 | 話数 |
タイトル |
アニメ話数 |
|---|---|---|---|
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第1巻 |
1 |
第1章 第1話 |
1-1 |
| 2 |
第2話 |
1-2 | |
| 3 |
第3話 |
1-2 1-3 |
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| 4 |
第4話 |
1-3 | |
|
第2巻 |
5 |
第2章 第5話 |
1-4 |
| 6 |
第6話 |
1-4 | |
| 7 |
第7話 |
1-4 | |
| 8 |
第8話 |
1-5 | |
| 9 |
第9話 |
1-5 | |
| 10 |
第10話 |
1-6 | |
| 11 |
第11話 |
1-6 | |
| 12 |
第12話 |
1-6 | |
|
第3巻 |
13 |
第13話 |
1-7 |
| 14 |
第14話 |
1-7 | |
| 15 |
第15話 |
1-7 | |
| 16 |
第16話 |
1-8 |
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| 17 |
第17話 |
1-8 | |
| 18 |
第18話 |
1-8 | |
| 19 |
第19話 |
1-9 | |
| 20 |
第20話 |
1-9 | |
| 21 |
第21話 |
1-9 | |
|
第4巻 |
22 |
第22話 |
1-10 |
| 23 |
第23話 |
1-10 | |
| 24 |
第24話 |
1-10 1-11 |
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| 25 |
第25話 |
1-11 | |
| 26 |
第26話 |
1-11 1-12 |
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| 27 |
第27話 |
1-12 | |
| 28 |
第28話 |
1-12 | |
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第5巻 |
29 |
第29話 |
1-12 1-13 |
| 30 |
第30話 |
1-13 | |
| 31 |
第31話 |
1-13 1-14 |
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| 32 |
第32話 |
1-14 | |
| 33 |
第33話 |
1-14 1-15 |
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| 34 |
第34話 |
1-15 | |
| 35 |
第35話 |
1-15 | |
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第6巻 |
36 |
第36話 |
1-16 |
| 37 |
第37話 |
1-16 | |
| 38 |
第38話 |
1-16 | |
| 39 |
第39話 ↓ここから先はアニメ未放送
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| 40 |
第40話 |
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第41話 |
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第42話 |
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第43話 |
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第44話 |
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第7巻 |
45 |
第45話 |
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| 46 |
第46話 |
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第47話 |
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第48話 |
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第49話 |
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| 50 |
第50話 |
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第51話 |
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| 52 |
第52話 |
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第8巻 |
53 |
第53話 |
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| 54 |
第54話 |
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| 55 |
第55話 |
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| 56 |
第56話 |
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第57話 |
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第58話 |
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第59話 |
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第60話 |
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第61話 |
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第62話 |
チ。-地球の運動について-の時代(15世紀) 欧州史を紹介
ルネサンスの進展
- ルネサンスの始まり: ルネサンスは、古代ギリシャやローマの文化や知識を再評価し、芸術、文学、科学に新たな活力を与えた文化運動です。イタリアのフィレンツェを中心に始まり、15世紀後半にはヨーロッパ各地に広がりました。この時期には、人間中心主義（ヒューマニズム）も強調され、個人の知識や創造性が重要視されるようになりました。
- 美術と科学の発展: レオナルド・ダ・ヴィンチやミケランジェロなど、ルネサンスを代表する芸術家が活躍し、科学にも関心が寄せられるようになります。彼らは解剖学や数学、物理学など、さまざまな分野にも興味を持ち、それを作品に反映しました。
地動説の萌芽
- コペルニクス以前の地動説: 地動説は、地球が太陽の周りを回っているとする説ですが、15世紀当時はこの説を唱えることが非常に危険であり、天動説（地球中心説）が教会によって支持されていました。コペルニクスが地動説を体系化するのは16世紀半ばですが、15世紀末から一部の知識人の間で地動説の萌芽が見られ始めていました。
- 教会と科学の対立: キリスト教会は、聖書の教義に基づく天動説を支持しており、それに反する地動説は異端とされました。そのため、地動説を唱えたり研究したりすることは危険を伴い、異端審問の対象となることもありました。
大航海時代の始まり
- 探検と新航路の発見: 15世紀後半にはポルトガルやスペインが新たな航路を求め、アフリカやインド、そして新大陸への航海を開始しました。1488年にはバルトロメウ・ディアスが喜望峰を発見し、1492年にはクリストファー・コロンブスがアメリカ大陸に到達します。
- 新しい知識の流入: 新航路や新大陸の発見により、未知の地域や人々、自然についての情報がヨーロッパに流入し、従来の世界観が揺さぶられました。これにより、地理学や天文学に対する関心が高まり、地動説などの新しい科学的な考えも生まれる素地ができていきました。
宗教的影響力と異端審問
- カトリック教会の権威: 当時のヨーロッパではカトリック教会の権威が強大で、日常生活から政治、学問に至るまで宗教が支配的な影響を持っていました。教会は、神学や天文学においても従来の教義に沿った解釈を求め、これに反する考えは厳しく弾圧しました。
- 異端審問の強化: 教会は「異端」を厳しく取り締まり、異端審問によって宗教に反する思想や行動を行った者を裁きました。科学的な進歩や新しい思想を唱えることは、しばしば異端とみなされ、科学者や思想家たちは迫害の危険にさらされました。
活版印刷技術の普及
- グーテンベルクの印刷革命: 15世紀半ばにヨハネス・グーテンベルクが活版印刷技術を発明しました。これにより、書物の生産が大幅に効率化され、知識の普及が加速しました。これまで限られた知識人や教会関係者の間でしか手に入らなかった書物が、一般の人々にも手に入るようになり、思想の広がりに大きな影響を与えました。
- 科学書や思想書の流布: 活版印刷によって、天文学や地理学、哲学に関する書物が多くの人々に読まれるようになり、知識への関心が高まりました。これにより、地動説のような新しい考えも徐々に広がっていくことになります。
政治的・軍事的変化
- 中世封建制から近代国家への移行: 15世紀のヨーロッパでは、封建制度が衰退し、中央集権的な国家が形成され始めました。特にフランスやイングランドでは、王権が強化され、近代国家の基盤が築かれました。
- 百年戦争の終結（1453年）: フランスとイングランドが争った百年戦争が1453年に終結し、これによりヨーロッパ各地で国家統一への動きが強まりました。戦争の終結によって経済が回復し、貴族や市民階級も成長し、学問や思想の発展に資するようになりました。
地動説とキリスト教の歴史
1. 地動説の始まり
- 古代ギリシャ:
- 紀元前3世紀、アリスタルコスが地球が太陽の周りを回るという考えを初めて提唱。
- しかし、天動説（地球が宇宙の中心）はプトレマイオスによって確立され、キリスト教の教義とも一致したため、長らく支持されました。
2. 地動説の再浮上
- 16世紀（コペルニクス）:
- 1543年、コペルニクスが『天球の回転について』で地動説を詳細に説明。
- 太陽を宇宙の中心とするこの理論は、「宇宙は神が完璧に設計した」というキリスト教の思想と対立。
- 当初、宗教界はこの理論を軽視していましたが、次第に注目され、異端の可能性が指摘されるようになりました。
3. 地動説とガリレオの衝突
-
ガリレオ・ガリレイの発見:
- 17世紀初頭、ガリレオは望遠鏡を用いて木星の衛星や金星の満ち欠けを観測し、地動説を証明する観測データを得ました。
- 1610年に『星界の報告』を発表し、地動説が科学的に支持される可能性を広げました。
-
カトリック教会との対立:
- 1616年、カトリック教会はコペルニクスの地動説を異端とし、著作の販売を禁じました。
- ガリレオは1620年代に地動説を支持する対話篇『天文対話』を発表。
- 1633年、異端審問にかけられ、「異端」の罪で有罪となり、自説を撤回させられました。
4. 地動説の科学的証明
- ケプラーとニュートンの貢献:
- ケプラー（17世紀）は惑星の楕円軌道を発見し、地動説を強化。
- ニュートン（17世紀末）は万有引力の法則を提唱し、地動説が自然法則に基づいていることを示しました。
5. キリスト教と地動説の和解
-
科学と宗教の調整:
- 18世紀以降、地動説は科学的事実として受け入れられるようになり、聖書解釈の再検討が進みました。
- 聖書を文字通りではなく比喩的に解釈する考えが浸透。
-
ローマ教皇の謝罪:
- 1992年、ヨハネ・パウロ2世がガリレオ裁判について教会の誤りを認め、公的に謝罪。
影響と意義
- 科学の独立: 地動説を巡る議論は、科学が宗教や伝統から独立して発展する転機となりました。
- 宗教の変化: キリスト教は、科学的知見を受け入れ、聖書の解釈を柔軟にする姿勢を取るようになりました。
- 現代への教訓: 地動説とキリスト教の歴史は、異なる視点を持つ思想が対立しながらも調和していく可能性を示しています。
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